*--------------------------------* はじめに *--------------------------------* きょうは、今私が力を入れております、ロボットコンテスト(略してロボコン)の教育的な意義についてお話しさせていただきたいと思います。 私は昭和二十五年に名古屋大学工学部電気学科を卒業して、主に電気の分野を専門にしておりましたが、二十六年から研究を自動制御(オートマチック・コントロール)に変え、今日まできました。その研究の一環として昭和三十四年からは“手”の研究を始めました。これは仲間たちとは発想が違っていたのですが、当時、自動化と言いますと、すぐにベルトコンベアーという風潮がありました。私は、日本は工業立国ということはわかるが、我が国の工業は器用な手先で成り立っているのだから、まずは“手”の研究をしなければ自動化にならないのではないかと思い、ベ