これまでにOXA48が報告された国 【中村通子】「切り札」の治療薬を分解する新型耐性遺伝子OXA(オキサ)48を持つ病原菌が、日本で初めてみつかった。海外で病気になり帰国した人からだった。この遺伝子を持つ耐性菌はここ数年、欧米などで急速に広がっており、死者は40人以上報告されている。専門家は病院での監視態勢を強めるよう警告する。 昨秋、東南アジアを旅行していた60歳代の日本人男性が、脳卒中で倒れ現地病院に緊急入院した。5日後に帰国し成田赤十字病院(千葉県成田市)に転院。その時のたんから、抗菌薬が効きにくい大腸菌が見つかった。 耐性菌に詳しい同県船橋市立医療センター微生物検査室に送り調べると、OXA48を持つ大腸菌と分かった。さらに男性の便や皮膚からも同じOXA48を持つ肺炎桿菌(かんきん)も複数見つかった。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込