埼玉県で西武学園文理小学校などを運営する学校法人「文理佐藤学園」は4日、学園長や小学校長を務める佐藤仁美氏(44)が2012~15年に計9回の海外出張をした際、総額約1482万円の不適切な支出があったと明らかにした。仁美氏は同日、すべての役職の辞任届を提出。父親の佐藤英樹理事長(80)は「保護者、学生に大変申し訳ない。学園長として不適格だった」と謝罪した。 外部からの指摘を受け、8月に外部理事ら7人で構成する調査委員会を設置して調べていた。その結果を踏まえ、英樹氏らが会見を開いた。 調査結果によると、仁美氏は「学園業務の一環」として12年7月~今年2月に英国や米国に9回出張。旅費や通訳費などの費用は計約7154万円に上った。だが、出張計画書や報告書の提出がなかったり、支出の使途が不明朗だったりしたため、このうち約1482万円について「不適切な支出」と認定した。 仁美氏が校長を務める西武学園