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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (67)

  • 観測・理論・実験で解き明かされた小惑星の衝突と3つの尾

    【2011年10月20日 すばる望遠鏡】 国立天文台、JAXAなどからなる国際研究チームが「すばる望遠鏡」と「むりかぶし望遠鏡」を用いた観測で、小惑星(596)シャイラに現れた3つの尾の成因を明らかにした。これは理論によるシミュレーション、衝突実験によってなされたもので、小惑星同士が衝突した日付やその方向までもが世界で初めてわかった。 むりかぶし望遠鏡で2010年12月12日(左上)と19日(右上)に撮影された小惑星(596)シャイラと、2011年3月2日にすばる望遠鏡で撮影されたシャイラ。むりかぶし望遠鏡の画像を見るとダストが広がっているのがわかる。すばる望遠鏡の画像で小惑星の直線状の構造が捉えられたのは世界で初めて。また点線で囲まれた部分は画像処理で除去できなかった背景の星などで、小惑星やダストとは関係がない。クリックで拡大(提供:国立天文台) 観測と理論の結果の比較。左が12月12日

  • さそり座のジュバが増光中!

    【2011年7月11日 VSOLJニュース(273)】 6月19日、さそり座のδ星ジュバが10年ぶりに増光していることが報告された。ジュバは周期約11年の連星と考えられており、2つの星の接近にともなって増光が起こるとみられている。 夏の代表的な星座の一つであるさそり座の1等星、アンタレスの西側にはほぼ同じ明るさの青白い星が三つ並んでいます。これらのうち真ん中の星が、さそり座δ(デルタ)星のジュバです。さそり座の星座線を辿る際には必ず目にしている星かと思われます。 この星は、長年通常のB型のスペクトルをもつ星だと考えられていましたが、10年ほど前の2001年に異変が起こりました。突然、通常光度よりも明るくなり始めたのです。普段2.2等前後であるこの天体は、1.7等近くまで明るくなり、人によっては星座の印象が変わって見えるほどでした(VSOLJニュース No.043「さそり座デルタ星が歴史的な

  • 太陽系の歴史が一変? 太陽風粒子の解析結果

    【2011年6月24日 NASA】 太陽と惑星が、今まで考えられていたのとは異なる過程で形成された可能性を示す研究結果が発表された。NASAの探査機が採取した太陽風の粒子に含まれる酸素と窒素の同位体比が地球のそれと異なっていたことから判明したものだ。 地球などの惑星は、宇宙空間のガスが集積して太陽ができた際、その周囲に形成されたガス円盤(原始惑星系円盤)から生まれたと考えられている(1枚目の画像)。 だが、NASAの探査機「ジェネシス」が2004年に持ち帰った太陽風のサンプルを解析した2つの研究チームが、今までの理論とい違う調査結果を発表した。 ジェネシス共同研究員のKevin McKeegan氏(米・カリフォルニア大学LA校)は、サンプルに含まれる酸素の同位体の割合を調べた。同位体とは、元素としては同一だが中性子の数が異なるものを指す。太陽系に存在する酸素のほとんどは「16O」で残りわ

  • 「はやぶさ」、地球帰還まであと2日

    「はやぶさ」、地球帰還まであと2日 【2010年6月11日 NASA】 小惑星探査機「はやぶさ」は、小惑星に着地し、表面の物質を採取することを試みた世界初の探査機である。その「はやぶさ」が7年という長い旅から間もなく帰ってくる。帰還当日は、リエントリカプセルの大気圏再突入のようすが、地上と上空から慎重にモニターされる。 2003年に打ち上げられた「はやぶさ」は、2005年に小惑星「イトカワ」に到着、2006年にはその表面への着地を果たした。その後「はやぶさ」との通信が途絶えたり、姿勢制御装置やエンジンの異常などにより帰還が危ぶまれたが、苦難の長旅をあと2日で終えて、故郷の惑星地球へ戻ってくる。帰還に向けた軌道誘導などには、NASAの研究者や技術者も協力している。 NASAの「はやぶさ」プロジェクトのマネージャーを務める、 NASAジェット推進研究所の Tommy Thompson氏は「『は

  • 「イカロス」、帆の展開に成功

    「イカロス」、帆の展開に成功 【2010年6月11日 宇宙航空研究開発機構(JAXA)】 日時間(以下同様)5月21日に打ち上げられた小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS(イカロス)」は、6月3日から9日にかけて帆の展開を完了し、薄膜太陽電池による発電も開始された。 5月21日にH-IIAロケットによって鹿児島県の種子島宇宙センターから金星探査機「あかつき」などとともに打ち上げられた「イカロス」は、6月3日から8日にかけて、遠心力によって帆を十字の状態まで伸ばす一次展開(右図参照)を完了した。 続いて、9日には二次展開を行って、拘束されていた膜を開放し、地球から約770万kmの距離で、完全に帆を広げた。また、薄膜太陽電池による発電を開始したことも合わせて10日に確認された。 これで、「イカロス」のミッションにおけるミニマムアクセス(膜面の展張と薄膜太陽電池による発電)と呼ばれる最初

  • 2009年に木星に衝突したのは小惑星だった

    2009年に木星に衝突したのは小惑星だった 【2010年6月8日 HubbleSite】 NASAのハッブル宇宙望遠鏡(HST)による観測から、2009年7月に木星に衝突した天体は幅500mほどの小惑星であったことが明らかになった。 HSTによる木星と2009年の衝突痕。右は衝突痕周辺の拡大画像で、上から、7月23日、8月3日、8月8日、9月23日、11月2日。クリックで拡大(提供:NASA, ESA, M. H. Wong (University of California, Berkeley), H. B. Hammel (Space Science Institute, Boulder, Colo.), I. de Pater (University of California, Berkeley), and the Jupiter Impact Team) 2009年7月19日、木

  • 小説「天地明察」に登場の天文書、4月18日に現物を公開

    小説「天地明察」に登場の天文書、4月18日に実物公開 【2010年4月13日 国立天文台 アストロ・トピックス(544)】 江戸時代の天文学者・渋川春海を題材にした時代小説「天地明察」に登場する実在の天文書が、4月17日(土)から半年間、国立天文台三鷹キャンパスの天文台歴史館で展示される。通常は複製展示となるが、4月18日(日)のみ現物を公開。日の天文学史を物語る貴重な資料を実際に目にすることができる。 アストロ・トピックスより 国立天文台図書室は、江戸幕府天文方が所蔵していた和漢書を中心に、天文・暦・和算関係の貴重資料を約3,000冊所蔵しています。 図書室ではこれらの資料を広く知っていただくことを目的に、同天文台暦計算室との合同企画「国立天文台所蔵貴重書常設展示」を、国立天文台三鷹キャンパス内にて行っています。展示は半年ごとに入れ替えを行っており、この4月で第42回を迎えます。 この

  • 天の川銀河内の球状星団、4分の1がよそ者だった

    天の川銀河内の球状星団、4分の1がよそ者だった 【2010年2月26日 RAS】 わたしたちの天の川銀河内に存在する球状星団の4分の1が、もとは別の銀河からやってきたとする研究成果が発表された。 ハッブル宇宙望遠鏡(HST)がとらえた球状星団M80。クリックで拡大(提供:NASA / The Hubble Heritage Team / STScI / AURA) 球状星団とは、1万から数百万個もの星の集まりだ。天の川銀河内には、これまでに150個ほどが知られているが、その中のいくつかは、天の川銀河の外からやってきたのではないかと疑われていた。 豪・スインバーン工科大学の天文学者Duncan Forbes氏らは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)を使って天の川銀河内の球状星団を観測し、各球状星団の年齢や化学組成の特徴などに関する過去最大のデータベースを作成した。 その結果、天の川銀河に存在する球

  • 一連の天体画像不正疑惑の調査状況についての続報

    【2009年10月16日 アストロアーツ「星ナビ」編集部】2010年10月20日更新 当社(株)アストロアーツが編集・発行している月刊天文雑誌「星ナビ」の2009年10月号の表紙画像が、チェコ共和国のMiloslav Druckmüller氏がWebページで公開している画像を無断で複製加工したものであったことに端を発した、一連の天体画像不正疑惑の真相を明らかにするため、画像提供者である沖縄県の宮城隆史氏に、10月16日、アストロアーツ事務所にて事情を聞きました。宮城氏の証言によると、不正行為を始めたのは、2006年11月9日の「水星の日面通過」からで、以降、月や日、話題になった彗星などにおいて、繰り返し天体画像の盗用や不正な加工を行ったとのことです。 10月9日発表(10月13日更新)のアストロアーツWebニュース「一連の天体画像不正疑惑の調査状況について」では、当社の各種コンテンツの

  • 一連の天体画像不正疑惑の調査状況について

    【2009年10月9日 アストロアーツ「星ナビ」編集部】2010年10月20日更新 当社(株)アストロアーツが編集・発行している月刊天文雑誌「星ナビ」の2008年6月号、および2009年10月号の表紙画像が、チェコ共和国のMiloslav Druckmüller氏がWebページで公開している画像を無断で複製加工したものであったことを、9月28日付のアストロアーツニュースで発表しました。問題の2枚の画像提供者である沖縄県の宮城隆史氏は、当社に提出した謝罪文の中で「著作権を侵害するような表現行為」があったことを認めました。ところが、問題を含む画像はこの2枚だけに止まらず、当社が運営する「投稿画像ギャラリー」や、「星ナビ」のバックナンバーなどにも多数の不正画像が含まれている可能性があることがわかりました。 一連の不正行為を反省し、謝意を表明した宮城氏の「謝罪文」には、『私は、これらのことを深く反

  • 太陽活動、次のピークは2013年5月?

    太陽活動、次のピークは2013年5月? 【2009年6月18日 SCIENCE@NASA】 太陽の活動周期に関する最新の予測が発表された。それによると、現在極小期にある太陽活動は2013年5月に次のピークを迎える。活動の強さの指標となる黒点数は平均以下になりそうだが、地上の電子機器に深刻な影響を与える磁気嵐が発生する可能性もあり、一概に安心はできないようだ。 2006年12月に米国海洋大気庁の衛星GOES-13が観測した太陽フレア。クリックで拡大(提供:NOAA) (青)現在までの黒点数、(赤)今後の黒点数の予測。クリックで拡大(提供:NOAA/Space Weather Prediction Center) 1610年から2008年までの、年ごとの平均黒点数(赤い矢印:1928年)。クリックで拡大(提供:NASA/MSFC) 太陽の活動は11年周期で変動していて、活発であればあるほど黒点

  • もっとも軽い系外惑星を発見

    もっとも軽い系外惑星を発見 【2009年4月23日 ESO】 恒星Gliese 581は太陽よりもはるかに暗いが、興味深い天体だ。これまでに3つの惑星が見つかっていて、そのうち1つはGliese 581から適度な距離にあるため、液体の水が存在するかもしれない。さらに、今回新たに見つかった4つ目の惑星は、質量が地球の1.9倍。系外惑星の最軽量記録を塗り替えた。 太陽系とGliese 581系のハビタブルゾーン(帯状の領域)の比較。縦軸が恒星の質量、横軸が恒星からの距離(AU=天文単位)。クリックで拡大(提供:ESO, Franck Selsis (Univ. of Bordeaux)) Gliese 581は、てんびん座の方向約20.5光年の距離に位置する、太陽よりも小さな恒星(赤色矮星)である。Gliese 581のまわりには、これまでに3つの惑星が発見されている。発見順に、Gliese

  • 本日3月2日、特異小惑星2009 DD45が地球に最接近

    日3月2日、特異小惑星2009 DD45が地球に最接近 【2009年3月2日 JSGA】 日3月2日22時50分(JST)地球に7万1,400kmまで接近する小惑星が発見された。最接近時の小惑星は、1分間に25分の高速で移動し、約10等級で見えると報告されている。 JSGA Web Newsより <アポロ型特異小惑星2009 DD45の接近> オーストラリア国立大学のサイディング・スプリング天文台で、50cmウプサラ・シュミットを使用して行われているスカイ・サーベイで、2009年2月27日に南天とも座を撮影した捜索画像上に18等級の小惑星が発見された。 この小惑星は、翌28日に同所で追跡され、3月2日12時(世界時、以下同様)頃に地球に0.00052 AU(=約7.8万km)まで地球に接近し、10等級まで明るくなることが判明した。この小惑星の直径は、約34mと最近の地球接近小惑星では、

  • 地球に付き従う小惑星2009 BD

    【2009年1月29日 SpaceWeather.com】 1月16日(世界時、以下同)に見つかった小惑星「2009 BD」は、25日ごろに地球から70万km以内に接近した。2009 BDの軌道は地球とほぼ重なっていて、今後2年程度は地球から離れずに太陽のまわりを回り続ける。 2009 BDは、直径10mほどの地球近傍小惑星である。25日には地球から70万km以内に接近したが、これは月までの距離のおよそ2倍であり、衝突の危険性はまったくない。将来も衝突する可能性はほとんどないと見られるが、2009 BDはそうした脅威とは別の意味で注目を集めている。 それは、2009 BDが地球とほぼ同じ軌道で、太陽のまわりを約1年で回っているからだ。このような小惑星は「地球共有軌道小惑星」と呼ばれている。これまでに知られている地球共有軌道小惑星としては、1999年から2006年までの7年間、「第2の月」の

  • AstroArts: 【特集】2009年7月22日 皆既日食

    【特集】2009年7月22日 皆既日 国内では46年ぶりとなる皆既日が鹿児島県のトカラ列島などで見られ、全国各地でも好条件の部分日となります。

  • 300年前に大爆発を起こしていた、天の川銀河の巨大ブラックホール

    【2008年4月21日 宇宙科学研究部】 日の研究チームが、われわれの天の川銀河(銀河系)の中心にある巨大ブラックホール「いて座A*」が300年ほど前に大爆発を起こしたことを明らかにした。いて座A*では、周囲から放出されるエネルギーが極めて低いことが大きななぞとされていたが、どうやら大爆発以降、ある種の休眠状態に入っているらしい。 NASAのX線天文衛星チャンドラによる銀河中心付近のX線画像。黄色い矢印の先が「いて座A*」。クリックで拡大(提供:NASA/CXC/MIT/Frederick K. Baganoff et al.) 分子雲「いて座B2」のX線画像。左上から時計回りに、1994年のX線天文衛星あすか、2000年のNASAのX線天文衛星チャンドラ、2004年のESAのX線観測衛星XMM-ニュートン、2005年のX線天文衛星すざく、による観測結果。実線、点線の円で囲んだ領域が5

    stella_nf
    stella_nf 2008/04/24
    300年前ってつい最近じゃないですか
  • クレーターができたペルーの隕石落下の調査報告

    【2008年3月26日 日スペースガード協会】 火球が目撃され、地面に衝突クレーターができ、周辺住民が頭痛や吐き気を訴えて騒がれた2007年9月の南米ペルーの隕石落下について、その現地調査の初期成果が日の研究会で紹介された。 Tancrediさんと衝突クレーター。底には水が溜まっている。2008年1月現在、クレーターにはカバーがかけられ覆われている(研究会で紹介された画像より) 牛の角が折れているのは、衝撃で転んだためとみられる。衝突で飛び散った破片で屋根に穴があいた建物もあった(提供:Mr. Domingo Rosales (Instituto Geofisico del Peru - IGP)) 2007年9月15日、ペルーで昼間に火球が目撃され、落下地点に衝突クレーターができるという前例のない大珍事があった。現地で調査をしている研究者のひとり、ウルグアイ東方共和国で太陽系小天体を

  • 【新製品情報】ニンテンドーDS®用ソフト「星空ナビ」を開発中

    【新製品情報】ニンテンドーDS®用ソフト「星空ナビ」を開発中 【2008年3月5日 アストロアーツ】 携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」用のソフト「星空ナビ」を、現在開発中です。現在見えている天体の名前や解説を表示したり、見たい天体がどの方向に見えるかを教えてくれたりするので、気軽に持ち運べる星見ツールとしてピッタリです。 追記:公式ホームページと予約販売 より詳しい情報は星空ナビ 製品情報ページをご覧ください。なお、星空ナビは2009年3月26日発売予定で、2009年2月16日より予約受付を開始します。 アストロアーツでは現在、任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」用のソフト「星空ナビ」を開発中です。ニンテンドーDSの特長であるタッチペンを使った直感的な操作で、日時や場所を変更したり液晶に映し出された天体をポイントしたりすることができます。 ニンテンドーDS体を星空にかざすと、その

  • われわれに身近な「月」は、稀な存在か?

    【2007年11月30日 Spitzer Newsroom】 太陽系に惑星が誕生して間もないころ、原始の地球に火星ほどの大きさの天体が衝突して、月が形成されたと考えられている。太陽系以外の惑星系に、同じような衝突で形成される衛星は存在するのだろうか。 われわれの生活に身近な月は、その重力で潮の満ち干きを起こし、地球の生命の進化を促し、海で誕生した生物を陸上生物へと進化させたと考えられている。 地球の生命に多大な影響を与えた月の形成は、約40億年ほど前にさかのぼる。太陽が誕生してから3000万年から5000万年後、太陽系には岩石惑星が姿を現しはじめていた。そのころ、大きさが火星ほどの天体が、生まれて間もない地球に衝突し、その残骸が地球の軌道に落ち込み、破片が集まって月となったと考えられている。これは「ジャイアント・インパクト説」と呼ばれている(一方、太陽系の他の衛星は、惑星と同時に形成された

  • 【速報】ホームズ彗星が大バーストして2等台に!

    【2007年10月25日 アストロアーツ】 ホームズ彗星(17P)が24日夜から25日にかけて大バーストを起こし、2等台まで達した。街明かりの中でも肉眼で存在を確認できるほどだ。 ホームズ彗星周辺。クリックで全体を表示 撮影者:川村晶/撮影日時:2007年10月25日 4時18分27秒〜、露出 40秒/撮影地:埼玉県飯能市/その他詳細は「ホームズ彗星(17P)ギャラリー「を参照 ホームズ彗星の核近傍。クリックで拡大 撮影者:Sasaki Akira/撮影日時:2007年10月25日 4時30分、露出 1/15秒×2分/撮影地:函館市内/その他詳細は「ホームズ彗星(17P)ギャラリー」を参照 ホームズ彗星(17P)は現在ペルセウス座にあり、一晩中観測することができる(彗星の位置を示した星図)。望遠鏡のファインダーや双眼鏡では、ほとんど恒星のようにしか見えない。 ホームズ彗星(17P)は公転周