<概要> 1971年9月、千葉県内のある造船所の構内で、作業員が非破壊検査用の強力な放射線源であるイリジウム192(5.3ci,1.63E12Bq)を拾った。それが何なのかわからないまま好奇心からズボンのベルトにさし、下宿に持ち帰った。下宿を訪ねた5人とともに6人(年令:20〜30才)が被ばくし放射線急性障害が生じた。そのうちの1人は、右手の潰瘍(かいよう)と糜爛(びらん)を繰り返し、22年後に血管の萎縮による右第1指(親指)と第2指(人差し指)の拘縮と骨の萎縮、病原菌による感染と疼痛が生じ、この2本の指を切断した。 <更新年月> 1999年03月 (本データは原則として更新対象外とします。) <本文> 1.事故の状況 千葉市のある造船所構内で、作業員の1人(B)がステンレス製の鉛筆のようなものを拾った( 図1 )。Bは、それが何なのかわからないまま好奇心からズボンのベルトにさし、下宿