元農水相の岩永議員(67)=自民、滋賀4区=が計6千万円の献金を受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかった問題で、資金提供した宗教団体の関係先から、滋賀県警が岩永氏の長男名義の額面3千万円の借用証の写しを発見していたことがわかった。献金は実際には政治団体名義の口座に入金されていることから、県警は、長男の個人的な借金を装うために、後で作成されたものとみている。 捜査関係者によると、借用証の写しは、県警が昨年5月に着手した旧信楽町(現・滋賀県甲賀市)の町有地売却をめぐる汚職事件の捜査の過程で、神慈秀明会(同市)の関係先で見つかった。額面は3千万円で、当時岩永氏の私設秘書を務めていた長男(40)が秀明会から金を借りた形になっていた。長男の署名と印があったという。 県警はこの借用証をもとに、長男周辺の資金の動きを調べたが、実際に3千万円を受け取った形跡は確認されず、3千万円は岩永氏の関