シリアに渡航を計画し、外務省から旅券の返納命令を受けた新潟市のフリーカメラマン、杉本祐一さん(58)が12日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見し、「私の事例があしき先例になり、報道・取材の自由が奪われることを危惧している」と述べた。外務省に異議を申し立て、場合によっては法的措置も検討するという。 杉本さんは「旅券を失うことは、フリーカメラマンの仕事を失うことであり、私の人生そのものが否定されることだ」と訴えた。 杉本さんによると、クルド人難民キャンプの様子などを取材するために、2月下旬からトルコ経由でシリア北部に入る計画を立てていた。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)の支配地域に入る予定はなく、「20年の経験から、決して無理はしないと決めていた」と話した。 今月7日、外務省の職員から旅券返納を求められた際、「返納しない場合は逮捕する」と2、3回言われたという。 外務