つくる会教科書(2014年度検定合格版)のひとコマ。アジア・太平洋戦争を、大日本帝国政府が決めた「大東亜戦争」と呼ぶ。当時の「政府宣伝」そのままにすら映る記述や、だれも原典が確認できていない「日本ありがとう」エピソードもある 新型コロナウイルスのニュースがあふれる中、教育関係者に波紋を広げる「事件」があった。2021年度から使われる中学歴史教科書を審査する今年度の検定で、これまで合格してきた「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが執筆した自由社版教科書が、異例の不合格になったのだ。リベラル系からは不合格を歓迎する声も上がるが、ホントに喜んでいていいのか?【吉井理記/統合デジタル取材センター】