日本学術会議が推薦した会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題で、2011~17年に学術会議会長を務めた大西隆・東京大名誉教授(72)=都市工学=は7日、毎日新聞のインタビューに応じ、16年の補充人事から首相官邸による「人事介入」が始まったと証言した。この時から官邸側の求めに応じて、会員の補充や改選に伴い推薦する候補者名を事前に説明するようになったという。 官房副長官が多めの候補者報告を要求 学術会議の会員任命を巡っては、16年の補充人事で学術会議が推薦候補として事前報告した2ポストの差し替えを官邸が要求。会員の半数の105人を改選した17年にも、学術会議の改選数を上回る候補者名簿を官邸に事前に提出したことが明らかになっている。6人が任命されなかった20年の改選では、候補者を事前報告しなかったとされる。 大西氏によると、16年…