「新卒一括採用」のデメリット この4月に大学を出て企業で働き始めた若者の中で、思い描いていた会社人生と現実とのギャップに動揺している人が少なからずいるに違いない。とくに大企業の場合、入社式を終えるまで配属先が分からず、具体的にどんな仕事をするのか、まったく知らされていないケースがほとんどだ。 「営業を希望していたのに経理に配属された」「東京で働けると思っていたら、いきなり地方支店に行けと言われた」「まったく別の職種の子会社に回された」 そんな不満の声が聞こえる。 仕事の中味を明示せずに採用することができるのは、「新卒一括採用」の「正社員」だからだ。企業に採用された以上、あとは企業の裁量次第。どんな仕事に就かせようと、どこで働かせようと、本人の希望は二の次にされる。要は特定の職種に就く「就職」ではなく、その企業に入る「就社」であったことを、入社から数週間の間に思い知らされる。 欧米企業での就