暖かい春の陽気とともに、軽やかにインタビュールームに入ってきた山口智子。インタビュアーがソファに腰を下ろしたとほぼ同時に、彼女は開口一番、「こんなに華やかな方にインタビューしてもらえるなんて……。素敵ですね」と挨拶をしてくれた。完全に先を越された。こちら側がそう挨拶することはあっても、女優さんがこのように口火を切ることは、まずない。そんなひと言にこそ“女優、山口智子”の美しさの秘訣が詰まっているのだと、容易に想像がつく。今年いくつになるのか、という質問にも気負いなくこう答えた。 「1964年生まれっていくつになるんだろう。今年の10月で55歳かな。私は数字音痴だから、年齢も日付もほとんど意識しないで生きているかも。体重計にも乗らないし。数字にがんじがらめになるのが本当に苦手です」 ジャケット ¥1,500,000 ベルト ¥68,000/ともにCELINE BY HEDI SLIMANE(