「ゲームセンターの閉店・倒産が相次いでいる」と毎年のように報じられる。本当にそうなのだろうか。敬和学園大学の加藤裕康教授は「店舗数は確かに減少しているが、それは30年前から続いている傾向だ。街のゲームセンターが減る一方で、大型店舗・小型店舗は増えている」という――。 帝国データバンクによれば、倒産・休廃業したゲームセンターは2年連続で増加し、2023年には18件に及んだ。同社は、その大きな要因として、電気代の値上げなどにより、ゲームを1回遊ぶために投入する金額100円あたりで、収益が6円にしかならないと分析する。人気のあるプライズゲーム(クレーンなどで景品を獲得するゲーム)も物価高にあわせて、景品の仕入れ価格が上昇すれば、利益率は下がる一方だ。 ゲームセンターでは1970年代から、ワンコイン(100円玉1個)で遊ぶ形(コインオペレーション)が基準となってきた。物価の上昇だけでなく、最低賃金