私はよくこのブログで、書評のような感想文のような、得体の知れないものを書いています。*1 そんな中で先日、内田樹の『村上春樹にご用心』を読んでいる途中で、書評に関して「おお、これだ!」と思う表現に出会いました。孫引きになりますが、ちょっと引用してみます。村上春樹の文章です。 筋をずらずらと書いてしまう書評って困ったものですね。とくに結末まで書いてしまうというのは問題があります。(……)一般論で言って、書評というのは人々の食欲をそそるものであるべきだと、僕は思うんです。たとえそれが否定的なものであったとしても、「ここまでひどく言われるのならどんなものだかちょっと読んでみよう」くらい思わせるものであってほしい。それが書評家の芸ではないでしょうか。 『少年カフカ』p,232*2 書評のゴールはどこにある? 私自身たいした書評が書けるわけではないので、「書評の書き方とは!」なんて教えられる身分では