昨日の3月31日は、単に月末というだけでなく上場企業の場合で約7割と、日本企業の大半が採用している3月期決算の最終日でもあった。ここ1~2カ月は、さまざまな企業が売り上げの上積みを狙おうと動いた時期だった。場合によって、値下げ戦略を採った企業も少なくない。 営業担当者で取引先から値引きを要求され、それに応じた経験がある人は多い。もちろん今後の取引維持や拡大に繋がるのであればいいが、単に営業成績を良くするためだけにやっているとしたら好ましくない。わずか1%の値引きですら、致命的に利益を削ることがありえるからだ。 どういうことか。順を追って説明していこう。 1つ1000円の商品を例に挙げたい。これを取引先からの要請に基づき、1%だけ値引きして販売したと仮定する(図表参照)。
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