【ニューデリー=田尾茂樹】パキスタン南部カラチで23日、武装集団が中国総領事館を襲撃し、地元警察によると、警官2人が死亡した。襲撃犯3人は治安部隊に殺害され、職員にけがはなかったという。 南西部バルチスタン州の反政府武装組織「バルチスタン解放軍」が犯行声明を出した。カーン首相は事件の徹底捜査を命じた。 パキスタンでは、中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」の一環として、道路や鉄道などを整備する「中国・パキスタン経済回廊」の関連事業が本格化し、国内で中国人が急増している。武装組織は今回、中国が事業の中でパキスタンの天然資源を略奪しているとして、襲撃したとみられる。 パキスタン政府は特別治安部隊を創設し、中国人労働者の警護にあたっている。