内戦の危機にある南スーダンで国連平和維持活動(PKO)を展開する国連南スーダン派遣団(UNMISS)への増派を巡り、日本政府がパキスタンなどの軍事要員や武器を輸送するよう国連に依頼されたものの断っていたことがわかった。自衛隊について「他国軍の武力行使との一体化」を禁じる憲法解釈に抵触することを懸念したという。 複数の国連幹部が朝日新聞に明らかにした。幹部らによると、安全保障理事会が先月、市民保護を強化する目的でUNMISSの軍事・警察要員を約1万4千人にほぼ倍増させる決議を全会一致で採択し、国連事務局は加盟国に派遣・増派を要請。パキスタンやバングラデシュ、ネパールなどが軍事要員や装甲車を出すことを応諾した。 ところが、こうした国々は南スーダンへ輸送する能力がなく、国連側は対応を検討。米国と北大西洋条約機構(NATO)が大型輸送機で南スーダン南隣のウガンダのエンテベ国際空港まで運び、そこ