アマゾンプライムで配信中のフィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ 第八話のありえざる星を見た。 宇宙旅行会社に300歳を超える老婆イルマがやってくる。イルマは死ぬ前に祖母の生まれ故郷、地球に行ってみたいという。地球はすでに消滅しており、彼女の夢を叶えることはできない。しかし、提示された大金に目が眩んだ旅行会社は嘘をつき、地球に似た星へとイルマを連れていく これは良作。原作は使い古された題材なのでオチは変えられている。ぼんやりとした抽象的な終わり方なので好き嫌いが分かれそうな物語だ。ダイアローグ(会話)が大変美しい。変わるものもあれば、変わらないものもある。 私たちは作られた世界、作られた物語に一喜一憂している。夢の国もそうだし、映画やドラマだって全部詐欺みたいなものだ。夢を見せるということは果たして嘘をつくことと同義なのか。原作には存在しなかったが非常にディックらしいテーマが