いつかこういうのも読んでみたいね。 ダイアモンドプリンセス号(DP号)においても自衛隊や自衛隊中央病院が多大なる貢献をしたので瀧野氏の出番ということだろうか。 しかし本書の主役はDMATである。DMATは災害時に出動する医療チームである。感染症の専門家ではないDMATがDP号に出張ってくるのかというのはわりと謎であった。 本書でそれが明らかになるのだが、「首相の鶴の一声」とか「前代未聞の事態なんだから災害みたいなもん」とかいうわりと大雑把な理屈だったようだ。国難にあってはこうした大雑把な感覚はとても大事である。偉大なる経済学者ジョン・メイナード・ケインズは言った、緻密に間違うより大雑把に正しいほうがいいと。 とはいえやらされるほうはたまったものではない。藤沢市民病院の阿南医師最初の要請の時点でもう自分らがやるしかないと腹をくくっていたそうである。なんで自分がこんなことという想いはあったのだ