米国でトップレベルの大学院に在籍する日本人留学生らが、後輩たちの留学を支援する「米国大学院学生会」を結成した。留学に消極的な学生の「内向き志向」が指摘される中、危機感を抱いたのが設立の背景にある。同会のメンバーは「日本をもっと元気にするのが究極の目標」と話し、昨年末に国内6大学で説明会を開いたほか、個別相談に応じる。 米国際教育研究所によると、08年に米国留学していた日本人(高校生以下を除く)は3万人弱。統計が残っている中では最多だった97年の6割まで減少した。 同会の発起人であるマサチューセッツ工科大(MIT)博士課程の小野雅裕さん(28)=宇宙工学=は「中国語を学ぶ米国人が多い。(米国への)留学生自体の数は増えているのに、日本人は減っている。日本の存在感低下への危機感が国内で共有されていない」と話す。小野さんは米航空宇宙局(NASA)で働くのが夢で、MITでの日々は「この上なく充実して