「51年ぶりの円安」の正体 【やすお】「51年ぶりの円安」とニュースで見たので気になって調べたんですが、51年前(1972年)はまだ固定相場制で、1ドル300円台ですよね。僕の勘違いでしょうか。 【永濱利廣(以下、永濱)】いえ、間違いではありません。「実質実効為替レート」で見ると、51年ぶりの円安なのです。 【やすお】実質実効為替レートとは何でしょうか? 【永濱】自国の通貨は他国通貨と比べてどのぐらい購買力があるのか、対外的な購買力を示したレートです。 為替レートが円高になると、海外のものが円建てで安くなるので、買いやすくなる。ただ、本当に買いやすくなっているのかは、実は為替レートだけではわかりません。 【やすお】え、そうなんですか? 【永濱】はい。日本よりも海外の物価が上がっているかどうかも関係してくるからです。 たとえばアメリカと日本で比べた場合、為替レートが1ドル150円から、5年後