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ブックマーク / massarassa.hatenablog.com (56)

  • 九龍ジョー『伝統芸能の革命児たち』雑感 - ひとつ恋でもしてみようか

    憧れはありつつも、とっかかりが分らない、ある程度“勉強”したら現場に行こう、と思いながら、ずっと放置してきたのが歌舞伎だ。 一方で、歌舞伎の側が大衆に開かれた試みをすると、鼻白む自分もいた。「ワンピース歌舞伎」や「ナルト歌舞伎」だなんて、あまりにも媚び売りすぎだろう、伝統芸能にはもっと泰然自若としていてほしい、大衆に擦り寄らないでくれ、みたいな。「伝統芸能」は“高尚な芸術”で、だからこそそれを知ることは教養に繋がる。なのに、その“芸術”の方から下々に媚びへつらうなんてガッカリだよ、というような。 伝統芸能と少年漫画のコラボへのなんとなく感じていた違和感を言語化してみると、こんなふうになる。僕は無意識に、伝統芸能は上等、少年漫画を幼稚なもの、というように分けていた。それはもちろん伝統芸能にも少年漫画にも親しまないで生きてきたから生まれた誤解だ。 あらゆる場所に線引きの誘惑がある。しかし歌舞伎

    九龍ジョー『伝統芸能の革命児たち』雑感 - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2020/12/01
  • おしゃべり - ひとつ恋でもしてみようか

    2歳を目前にした娘は最近、夜なかなか寝てくれない。ベッドに連れていっても1時間くらいは平気で起きてる。今夜はがZoom飲み会に興じているから、僕が寝かしつけをする。案の定全然寝ない。寝かしつけの無為な時間にしばしば苛立ってしまう僕だが今夜は機嫌がいい。初夏の気候が気持いいからか、それともが早めの誕生日プレゼントに財布をくれたからかは分らないが機嫌がいいのだ。機嫌のいい僕は、ベッドではしゃぎ回る娘にも余裕で付合える。 娘がおもむろに「あめあめふれふれ かあさんが〜」を口ずさみながらあぐらをかきはじめた。その姿を見た僕がふと「おしゃべりでもしよっか」と声をかけると、彼女は「うん!」と首を縦に思いきり振った。眠れない夜の暗がりのなかでお喋りするのはいつだって楽しいものだ。そんな夜を娘と過ごせるようになったのかと思うと少し胸が高鳴った。 今日はなにしたの?と聞くと、「きゅうりべた」「バナナ

    おしゃべり - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2020/05/04
  • 『フォード vs フェラーリ』の感想ではない - ひとつ恋でもしてみようか

    眠れない男が寝室を出て廊下を歩いていると、子供部屋から光が漏れている。まだ起きていた息子に何をしていたのか尋ねると、息子は自ら描いたコースレイアウトを男に見せる。息子の正確な絵を見ながら、男は完璧なレース運びを話してやる。目を覚ました女がその様子を見る。翌日、男は「ル・マン 24時間耐久レース」に出るため、フランスへと旅立つ。息子もも、そのレースの重要性と恐さ、そして男のレースに賭ける想いをちゃんと知っている。 『フォード vs フェラーリ』のこのシーンでとめどなく涙が流れてしまった。「俺の涙はまだちゃんとしょっぱいんだな」と思うほどに泣いた。コースレイアウトを見ながら、父と息子はコミュニケーションが取れてしまうその関係性に泣いた。息子はいつも父の仕事場にいるし、ツーシートの助手席にも時々乗せてもらう。 思ったことをすぐに口に出してしまって、喧嘩っ早い職人気質で、しかしその才能と技術は天

    『フォード vs フェラーリ』の感想ではない - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2020/01/21
  • 口惜(20190720) - ひとつ恋でもしてみようか

    sukeroc
    sukeroc 2019/08/22
  • 東京の親戚 - ひとつ恋でもしてみようか

    こないだ娘の1歳を記念して「一升」という催しをした。まだろくに立てない・歩けない1歳児に一升のを背負わせ、一定距離移動するのを見届けるお遊び。「一升」と「一生」をかけてを持たせ「一生うに困らない」という願掛けをするのが趣旨らしい。大抵の子は生まれてはじめての重みに泣くという。 娘はまだ立てないので、四つんばいになっているところへ風呂敷に包まれたを背負わせた。正確にいうと、背負わせたのは僕ではなく、友人だった。娘はもちろんおびただしく泣きながら、這い、進む。その様子を総勢12人で見た。と僕以外に10人もの人が、娘の泣き様を見に、集まってくれたのだった。 「娘のお誕生会やるからきてください」というのはなんだか気がひけるし、「プレゼントあげなきゃ」と気を遣わせてしまうが、「『一升』するので酒飲みがてらお暇なら来てください」というのは、エクスキューズとして大変よろしいと思っての催

    東京の親戚 - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2019/06/03
  • ボキャブラリー・言葉のない世界・走光性 - ひとつ恋でもしてみようか

    商店街の路地を入ったところにマンションはある。昼間だというのに室内はしんとしていて、部屋を取り囲むようにしてある細い庭には、晴れた日のこの時間だけ(正午前後)木漏れ日が射す。それをカーテンの隙間から見る。眼鏡は外しているから、緑と黄の木漏れ日は、ぼんやりと滲んで見えて綺麗だ……と思った瞬間に、この光を書きつけようと思いたち、さっきまで読んでいたをカーペットの上に置いて、刺さっていたケーブルをスマホから抜き、画面のうえに指を滑らせていく。この慌ただしさ、なんだか貧乏くさくないだろうか、どうだろう。思った瞬間にブログに書き留める節操のなさ、みっともなくないか。なんでこの感動を自分の心のなかに留めておくことができないのか。誰かにこの美しさを伝えたかったから?違う、自分のなけなしの感受性を見せびらかしたいからだった。ほんとにしょうもない、貧乏くさい。 庭に植わってある木の名前、ひとつも知らない。

    ボキャブラリー・言葉のない世界・走光性 - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2019/03/17
    “言葉のない世界にいられるのは人生のほんの一瞬の間のことで、それも尊い”
  • ロマンチックな夜の飾り - ひとつ恋でもしてみようか

    すごく悔しいことがあって、花粉症の薬をもらいに病院へ行った帰り道はずっと、いつか手にいれた星の数を数えて自分を慰めた。 俺は嫉妬や羨望の感情が強い。「なんであいつがもてはやされるんだ」「俺のほうが全然いいのに」「俺もあの人みたいにちやほやされてえよ」……そんなことばかり言ってる、自分と人とを比べてひがむ、そんな物言いがすっかり染みついて、羞恥もなくなってしまったほどだ。 以前、友人に「妬んだり羨ましがったりするのって『自分もそれに値するのに与えられてない』という不満があるからだよね」とたしなめられたことを思い出す。なんにも行動を起こしちゃいないのに、嫉妬したり羨ましがったりしてはいけなかったのだ。 自宅に帰ってからに「俺の文章のいいところ教えてくれ」と泣きついたら「今日は絶対そういうこと聞いてくるんだろうと思った」と笑ったあとで叱られた。 「駄目だよ、そうやってインスタントに肯定感得ても

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    sukeroc 2019/03/12
  • はじめての公園 - ひとつ恋でもしてみようか

    思いのほか予定時刻よりもはやく着いたので、セブンイレブンでビビンバおにぎりと牛肉コロッケを買って近くの公園に向かう。 昔から…どれくらい昔かというと、それこそ中学1年生のころから、おにぎりとホットスナックの組み合わせで腹を満たしてきた。 土日の部活動の昼飯、塾の帰り道、腐れ大学生からニート期にいたっては、日が暮れてから自宅から徒歩1分のコンビニに行き、その日はじめての事にする弁当とカップラーメンと一緒に、おにぎりとチキンも買い、コンビニからの帰り道(徒歩1分)で歩きいした。 もちろん家に帰ったらすぐに弁当を温めべながら、ラーメンの3分間を待っていた、狂ってた。 この人生、どれだけの数のおにぎりと、スパイシーチキンと、コロッケを平らげてきたのかを思うと、途方にくれるしかない。 はじめて降りた駅なので、Googleマップを開き、駅近くの公園に見当をつけて向かう。 40メートル四方くらいの

    はじめての公園 - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2019/03/02
    “誰でも気軽に動画や写真を撮れるこの時代はいいものだ。特別な瞬間だけでなく、日常も残せるのだから”
  • 清く正しく美しく書きたい、生きたい。 - ひとつ恋でもしてみようか

    結婚してよかった、自分が汚い人間だってこと嫌というほど知れたから。 「愛はあるよ」のあいことばをずっとしっかり唱えつづけたい、家族を守るだなんて思っても、家賃もろくに払えない夫で父だけれど。こないだまで滞納していた年金は、死んだ母がコツコツ貯めてくれたお金を崩して払った、それでもまだ、働かなくても2年は家族3人生きていけそうなお金が残った。母と父が生きて稼いだお金。俺は娘にこれだけのお金を遺してやれるんだろうか。当時の父の年収を知っている、今年還暦を迎えてしまった彼の年収は去年、記憶の数字の半分以下になっていた。転居の際、保証人になってもらうべく電話したとき聞いたのだ、驚いた。しかし、俺の年収はそのまた半分以下、情けないな。 書くのが辛くなってきたのは、書くことが生きることになったから。親指の軌跡が人生を暴いていく、筆記という名の自傷行為。その傷あとを見て傷つく人までいる、ごめんなさい、そ

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    sukeroc 2019/02/09
  • モンスターハウスの結末が悲しかった。 - ひとつ恋でもしてみようか

    世の中にはびこる悪を撮ることと、人間がふだん隠している悪をわざわざ引き出して撮ることはまったく別ものだ。撮影者がはたらきかけなければこの世に生まれなかったはずの悪が現実に露出してしまったのならば、その悪と闘わないまま撮りっぱなしで終わるのは責任放棄じゃないのか。 「モンスターハウス」の結末にはがっかりしてしまった。あくまでも恋愛リアリティーショーの枠を借りて、クロちゃんという哀しきモンスターの悲恋を見るものだと思って楽しく見ていたこの企画。しかし、同時進行でふたりの女の子を口説くクロちゃんを「許せる/許せない」の二択で「国民」みんなで裁こうという落としどころを「水曜日のダウンタウン」は採用してしまった。これってけっきょく不倫を糾弾するマスコミと遠く離れていない。人の恋愛のやり方には、あまり口出ししないほうがいい。ましてや裁きを与えるなんて気味が悪い。 クロちゃんはカメラに撮られても一切気に

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    sukeroc 2018/12/27
  • みらいがこわれている - ひとつ恋でもしてみようか

    1ヶ月ほど前、いくつかの保育園を見学した。来年4月の入園のための申請期限が11月のとある日に設けられていて、慌てて何件か見てまわった。 公設の園は広く、思想が薄く、それが僕には気持ちよかった。だから、第一希望から第三希望までは公設公営あるいは公設民営の保育園を並べ、それ以降に私立を置いた。僕は、個性的な私立よりも、凡庸な公立を好む。 とある私立の園は、オーナーが保有していた家屋を改装したものだった。そこの園長は柔和な表情で園を案内してくれた。それまでに見てきた公設の保育園とは違い、身もふたもない言い方をすればオーガニックでアットホームな園。端的に言えば、苦手だった。この保育園に娘を通わせたら最後、マクドナルドに行くのをためらってしまいそうだった。誤解してほしくないのだが、その園自体は志が高く、とてもよかったのだと思う。しかし、我が家には、いや、僕には合わなかったのだ。毎日自宅で与えた夕飯の

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    sukeroc 2018/12/23
  • 僕はブログに駄文を書きつづけます - ひとつ恋でもしてみようか

    僕はこのブログに、たいしたことを書かない。自分にとって大切なことはそれなりに書いてきたけれど、そういう文章にしたって、できれば、僕以外すべての人にとって無意味であればいいとさえ思っている。僕にとってだけ意味のあることが当に大切なことなんだって信じている。僕にとってだけ意味があって、他者にはどうでもいいようなことを書きたい。あくまでも理想であって、実現しているとは言いがたいのだけれど。 こんなことを言ってみたところで、誰かが読んでくれることは嬉しいし、好意的な感想がもらえればその日1日はハッピーでいられる。それは事実だ。でも、質ではない。 簡単に分かられたくないという思いがある。共感は不要なんだよ。 僕は屹立したくて文章を書きはじめた。認められたいからではなかった。他を圧倒したかった。正規ルートで社会人になれなかった僕の、ささやかな唯一の抵抗の場がここだった。「ここに俺がいるんだ」と叫び

    僕はブログに駄文を書きつづけます - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2018/11/28
    これもねえ、すげえ好きですよ
  • 実在主夫日記 - ひとつ恋でもしてみようか

    寝床でスマホから原稿を書き、寝たのは午前4時だったので、寝坊する。すでにが娘のおしめを替えてくれて、ばたばたと出勤準備している。昨日出張から帰ってきて、今日も仕事。おまけに今日は部署の飲み会があるという。出産から半年で職場復帰し働くに、頭があがらない。 を見送ってから、あかんぼうにミルクをやる。終わったら洗濯を干す。今朝、庭にねずみがいるのを見た。だから、窓を開けるのが恐ろしかったが、地面を注視しながら洗濯を干した。そういえばまだ取りこんでない、今は24時。 洗濯を干し終え、昨晩書いた原稿を整えて送信したらもう10時10分で、慌てて歯を磨きヒゲを剃り娘のおしめを替え出かける、今日は10時半から保育園の見学だ。 家からさほど遠くないのでなんとか間に合う。 園長が案内してくれる。清潔でいいところだった。なつかしい匂いがした。たしかに俺が嗅いだことのある幼児の匂い、というか俺がかつて発して

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    sukeroc 2018/11/15
  • なるべくずっと一緒にいようよ - ひとつ恋でもしてみようか

    日付変わって11月から主夫になる。日中、が働きに出て、僕は0歳児の面倒を見る。 これまでフリーライターとして働いてきて、それなりに経験を重ね、仕事量も増え、自信もついてきた矢先の決断。なぜ主夫になるかといえば、のほうが僕より稼げるから。実に簡潔な合理的判断。 ただ、来年4月に娘を保育園に入れられたら、僕もまたみっちり働くだろう。保育園がダメだったらどうすればいいのかはまだよく考えられていない。 また、“主夫”といったけれども仕事を完全にやめたわけではなく、在宅でできるテープ起こしや編集補助の仕事、スケジュールがそこまでタイトではないインタビューや取材仕事などはひきつづき受けていく。取材依頼からもろもろのセッティング、インタビュー番、記事作成、確認依頼、修正……という一連の流れにようやく苦手意識がなくなったので、ブランクをつくりたくない。例えば、電話でのやり取りにためらいがなくなった。

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    sukeroc 2018/11/01
  • 引っ越した - ひとつ恋でもしてみようか

    約300日前に書いたブログには、海の近くの家に最低でも「2年近く」いると書いてあったが、けっきょく1年弱で都内に戻ってしまった。 しかし「週刊SPA!」にお世話になりはじめてまだ1年しか経ってないのか、濃い1年だった。諸事情あって(後述)今月から離脱したのだけれども、復帰させてもらえるなら戻りたい。 転居の話だった。 海まで歩いて5分(駅まで15分)の家から、駅まで歩いて5分(海まで3時間弱)のところに引っ越した。 率直に言って、この町は最高だ。徒歩5分圏内にコンビニ、スーパー、ドラッグストア、カラオケ、居酒屋、屋、コインランドリーとなんでもそろっているし、なんといっても銭湯が近くにあるのが夢のよう。電車を使えば自宅から新宿まで30分かからないのも心底うれしい。 前に住んでたところは新宿まで片道1時間以上かかっていて、ヘトヘトに疲れた日には、グリーン車に乗って帰ることこともままあった。家

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    sukeroc 2018/10/18
  • オーパッキャラマド - ひとつ恋でもしてみようか

    「きらきら星」を歌ってやると、我が家の生後4ヶ月弱の娘がえらく喜ぶことを、が発見した。歌いながら手のひらをひらひらさせると、手足をジタバタさせて笑う。泣きはじめたくらいのタイミングだったら、きらきら星を歌ってやると“きらきら光る”の段階で泣きと笑いが混じり、“おそらの星よ”と歌うころには、彼女の表面を笑いが凌駕する。 ためしにいろんな歌を聞かせることにした。いまの世の中はとても便利で、AppleMusicで童謡を探したら山のように出てきて、延々流すことができる。ひとりで子守をした日に、いろいろ聞かせてみた。 「きらきら星」の次に喜んだのは、「ブラームスの子守唄」だった。すぐにおとなしくなる。笑って喜ぶというよりも、聞きいるという雰囲気。僕もこの曲はとても好きなので嬉しかった。 「ブラームスの子守唄」は僕が赤ん坊のころによく聞かされていた曲で、それは赤ん坊の顔くらいのサイズの、小さな雲形の

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    sukeroc 2018/09/09
    “妻は笑い方がとても上手で、僕はそれを好きになった。もちろんこれは笑顔が素敵ということでもあるんだけど、喜びや楽しさを顔に浮かべるその技術が長けているということでもある”
  • 子供のころにできた友人と、大人な付き合いしたくない - ひとつ恋でもしてみようか

    友人が多い。俺は友人が少ない。 は人が好きだから、人からも好かれるのだと思う。はとてもいい人だ。 ひるがえって俺は、やっぱり人がそこまで好きじゃない、人にあまり興味をもてない(話がずれるのでかっこで話すが、人に興味がもてない自分に気づいてしまったから、最近の俺はブログをよう書けなくなってしまった。俺は俺の見方でしか世界を見ることができないので、俺が人に興味をもてないように、人も俺に興味をもたないんだろうなと思うと、自分語りばかりになってしまう俺のブログなんて誰も読まないだろうとごく当然の理路をたどり、そう結論してしまった。でも、いろいろあって書くことにしました)。 人が好きじゃないから、友人が少ない。少ない友人とも定期的に連絡を取り合ったり、会って話したりすることができない。 でも、寂しさを覚えることはあるので、思い出したように連絡をしてしまう。ほんとうは毎日1分くらいは彼らのこと

    子供のころにできた友人と、大人な付き合いしたくない - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2018/09/07
  • 気づきたい - ひとつ恋でもしてみようか

    むかしはと散歩しているときに、おもしろいとこに気がつくね、と言われたものだったけど、いまの俺は何にも気づいてない。仕事のことで頭がいっぱいになるか、自分に至らなさにイライラするか、娘かわいいなあと思っているか、結婚してよかったなあとぼんやりするか、のどれか。 そもそも散歩をしなくなった、寄り道はするけど。目的地に向かって歩き、家に向かって歩く。ただただ歩くってことがなくなった。 あかんぼうがもう少し大きくなれば、散歩をする機会も増えるだろうけど、そのときの俺はあかんぼうに意識が向かっているはずなので、町や自然に気づくことはできないんじゃないか。そして、あかんぼうが幼児になったときには、彼女の気づきに圧倒されて、俺は自分がかつて気づける人だったことも忘れてしまうんじゃないか。そんな焦りがある。 今日は娘をに見てもらっているあいだに、1ヶ月半前に借りた図書館に返しにいった。4冊借り

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    sukeroc 2018/09/07
  • 聞いてくれ - ひとつ恋でもしてみようか

    andymoriをはじめて聞かせてもらった淵野辺駅近くの、といっても線路沿いに15分くらい歩かないと着かないロフト付きのワンルームに行きたい。 8年前、夏の夜、ボール型の安っぽい空気清浄機、俺の部屋にはない姿見、実家から持ってきたという大きなデスク、UTのDomino RecordsTシャツ、群青色のラグマットに絡んだ髪の毛やほこり、を手のひらで集めながら話すのが俺のクセだった。あれから7年経った昨年、淵野辺から学芸大学を経由して札幌に越した彼の部屋に友人3人で世話になった夜に「おまえのそのクセ変わらんな」と言われて、申し訳ないやら嬉しいやらだった。 連れだって夜の公園をぶらついてたら、当時好きだった女から電話がかかってきて2時間通話した俺を彼は黙って1時間くらいそばでブランコに乗って待っていたのに、俺は彼を待たせてるにもかかわらず「先に部屋戻っとけよ」となんだか偉そうに目つきと手ぶりで指

    聞いてくれ - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2018/08/25
  • めざめる - ひとつ恋でもしてみようか

    目が覚めて意識を取り戻すころには仰向けに体を横たえたまま、あかんぼうを抱いている。あかんぼうの泣き声・ぐずる声に反応して、頭で考えるよりも先に体が動いてしまっている。ここ最近はほとんど毎日そんなふうに朝を迎えている。娘より早く目覚めたことはあまりない。 生後3ヶ月をとっくに過ぎた娘の体重はもう生まれたときの倍以上で、仰向けになったまま抱くとその重みが胸にズシンとくる。“仰向けで抱く”前段階に、抱き寄せるがあるわけだけど、それも腕の力だけでやろうとするとけっこう大変だ。5キロの米袋をゆうに超える重さだから。 2ヶ月ごろまでは、うつぶせにして放置してれば自然と泣きやみ寝いることが多かったが、いまはうつぶせにさせてもかなりすわってきた首を自分で持ち上げて、よりいっそう興奮しだすことのほうが多い。さいきんは座らせるととりあえず泣きやむようになった。理由はわからない。座らせるといっても、自分でバラン

    めざめる - ひとつ恋でもしてみようか
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    sukeroc 2018/08/23