ブックマーク / azathoth.jp (10)

  • 科学力と愛国心の奇跡ルドル・フォン・シュトロハイム【特殊ジョジョ体系理論】

    ルドル・フォン・シュトロハイムは、ジョジョの奇妙な冒険第2部「戦闘潮流」に登場するナチスドイツの軍人である。そして彼は2部の主人公ジョセフ・ジョースターと共に、2000年の眠りから目覚めた闇の生物である「柱の男」と戦うことになる。 シュトロハイム シュトロハイムは最初は生身の人間として登場したが、柱の男の一人サンタナとの戦いで、髪をむしられたり脚を切らせたり肉体を乗っ取られかけたりした果てに手榴弾で爆散し、肉体を完全に失う。しかし彼はナチスドイツの科学力で機械化人間として蘇る。 機械化したシュトロハイム 復活したシュトロハイムの姿は一見するとほぼ人間のままであり、頭部から胸にかけては生身の皮膚をしている。しかし軍服と手袋の下は完全に機械化され、機械体がむき出しになっている。またその頭部は、右目から右耳周辺が機械に覆われている。 機械体となった彼は、人間の可動域を超えた動きを可能とし、柱の男

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    sumahox 2023/04/09
  • 「無謀なツバメ」と「凄み」の話【特殊ジョジョ体系理論】

    「凄み」とは、ジョジョの奇妙な冒険第6部「ストーンオーシャン」の主人公である空条徐倫が、6部中盤のプッチ神父との戦いで見せた特殊技能である。それはプッチ神父によって視界を遮られた徐倫が、プッチの攻撃してくる方向を探知する力として発揮されている。 プッチが語った「凄み」 この「凄み」と表現されている何かは、この言葉が「気迫」を連想させることもあって、一見理屈のないものに思える。しかし実際はそうではなく、論理的に説明可能なものである。そしてそれを説明するにはまず、この言葉の数ページ前にプッチが語った「崖に激突して死ぬツバメ」の寓話の意味から語る必要がある。 空条徐倫は知ってのとおり、ジョジョ1部の主人公ジョナサン・ジョースターから始まる「ジョースターの血」を引く者である。このジョースターの血統は、歴史の裏側で幾度も世界の危機に立ち向かい、強大な敵を「実力」と「強運」で打ち破ってきた。 後者の「

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    sumahox 2021/05/07
  • スタープラチナ/空条承太郎【特殊ジョジョ体系理論】

    タロット解説(読み飛ばし可) 表示 ジョジョ3部に登場する22枚の「タロットカード」は、占いの道具としてよく知られ、それぞれのカードにはさまざまな解釈が与えられている。そしてその解釈法の1つに、『生命の樹』と呼ばれる図像を絡めたものがある。生命の樹とは、宇宙・生命・人類・個人など、この世界の中で進化・成長する全てのものが、成長する際に辿る変化の共通性を図像化したものである。 「セフィロトの樹」とも呼ばれるその図は、「状態」を表す10個の円形「セフィラ」と、円形同士を結び「変化」を表す22の小径「パス」から成り、タロットはパスの方に対応している(また3部後半に登場する「エジプト9栄神のカード」はセフィラに対応している)。 そして22枚のタロットのうち、「混乱せしもの」を暗示する「トト」のセフィラと、「総括せしもの」を暗示する「アトゥム」のセフィラを結ぶ「星」は、「構成要素の浄化」を暗示する

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    sumahox 2020/12/08
  • SBR世界で書き換わる「過去」と「記憶」【特殊ジョジョ体系理論】

    当ページの要点 ジョジョ7部の世界には「並行世界」が存在する。 また7部の世界には9つに分かれた「聖なる遺体」が存在し、そのそれぞれは別々の世界に存在する。 そして遺体の各部位が出会う時、2つの世界は融合し、世界の「過去」と「記憶」が書き換わる。 その書き換えによって、7部の登場人物たちの過去は「深み」を増していく。 ジョジョの奇妙な冒険第7部「スティール・ボール・ラン(SBR)」は、ジョジョ1~6部の世界が「時の一巡」によって再構成された世界を舞台とする物語である。そしてこのSBRの世界には、1~6部の世界には無かった「並行世界」が存在している。 ジョジョ6部で世界の崩壊と再構成を引き起こしたスタンド「メイド・イン・ヘブン」は、人類の未来の可能性をたった一つに収束・固定することで、人類に「永遠の幸福」をもたらすための能力だった。しかし結果としてそれは不完全に終わる。その結果、世界は収束の

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    sumahox 2020/12/08
  • 世界樹(スタンド名なし)/DIOの骨【特殊ジョジョ体系理論】

    体:DIOの骨 ジョジョ3部で死亡した吸血鬼DIOの遺骨 能力:36名の極罪人を植物に変えて根を繋げ、一つの「実」を生み落とす スタンド解説 DIOがノートに残した「天国へ行く方法」の一手順として、DIOのスタンド「ザ・ワールド」を、「新しいもの」へと生まれ変わらせる際に発動する能力。その「新しいもの」とは、「天国」の実現に必要となる、「人類の正しい結末」をその身に宿すものである。 DIOとザ・ワールド ただしこれが実行されたジョジョの奇妙な冒険第6部「ストーンオーシャン」の時代、2012年の時点では、ザ・ワールドは20数年前のDIOの死と共にすでに消滅してしまっている。このため実際にはこの能力は、DIOが生前に自分の肉体から抜き取り、プッチ神父に渡していた「骨」に、スポーツ・マックスのスタンド「リンプ・ビズキット」が力を呼び戻すことで発動されている(ちなみに骨の部位は右足親指の「中手骨

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    sumahox 2020/12/05
  • メイド・イン・ヘブン/エンリコ・プッチ【特殊ジョジョ体系理論】

    スタンド解説 メイド・イン・ヘブンは、ジョジョの奇妙な冒険第6部「ストーンオーシャン」のラスボスであるエンリコ・プッチ神父が、6部の最終盤に「天国」なる世界を作り出すために発現させたスタンドである。 プッチ神父 かつてプッチ神父の親友であったDIOという男は、「天国」の実現を目指し、「天国へ行く方法」を1冊のノートに記していた。そこに書かれていたのはDIOのスタンド「ザ・ワールド」を材料に「新しいもの」を生み出し、それを「適性を持つ人間」と融合させることで、「天国」に到れるというものであった。 DIOとザ・ワールド この「新しいもの」とは「人類がはるかな未来に辿り着くべき幸福な結末を宿すもの」であり、「適性を持つ人間」とは「人類の絶対なる幸福を望む者」プッチ神父である。そして彼がノートに記された手順を最後まで実行した結果、プッチ神父がもともと持っていたスタンドが進化して発現したのがメイド・

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    sumahox 2020/12/05
  • アース・ウインド・アンド・ファイヤー/支倉未起隆【特殊ジョジョ体系理論】

    知性の大地とその斥力 ジョジョの世界には、世界をあまねく満たし、物質や生物に宿っている霊的な力である「知性」なるものが存在する。この知性はそれが宿った物質・生物の構造などを情報として「記憶」し、またその情報を周囲に信号として「発信」する性質を持っている。 そして知性は、人々が集まり、住まい、社会を形成する土地の「大地」の中に、その土地固有の巨大な意識体を生じさせる。この「知性の大地」は、過去にその土地に生きた者たちの生活習慣・しきたり・精神性といった諸々を記憶しており、その情報を今現在その土地に生きる者たちに発信する。 この影響によりその土地の住人は無意識的に、その土地で受け継がれてきた精神性に従う傾向が強くなる。またその傾向は、大地に生える「木」のように先祖代々その土地に「深く根ざす者」ほど強くなる。 また「知性の大地」は、生物の肉体が体内に入った異物を排除しようとするように、自身にとっ

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    sumahox 2020/12/05
  • 「複雑な世界」は単純には矛盾する【特殊ジョジョ体系理論】

    我々が生きるこの「物質世界」と、人が作り出す「物語の世界」の大きな違い、その1つは「創造と稼働の厳密さ」である。物質世界は物理法則なるものに従って「厳密に」創造され、動いている。一方で物語の世界はそれに比べれば遥かに「いい加減に」創造され、動いている。この結果、物語の世界にはつじつまの合わない「矛盾」が大量に生じることになる。 科学全盛の現代に生きる我々は、物質世界が絶対の物理法則に従っていると知っている。このため我々は「自分の常識を超えた物理現象」を目にした時でも、それを「自分が知らない物理法則」によるものだと自然に考える。それはある種の「信仰」ともいえるものである。 しかし「科学」というものを知らなかった大昔の人々は別の考えを持っていた。「水は高きから低きに流れる」「太陽は同じ周期で巡る」程度のことは彼らでも簡単に理解できた。その一方で世界には、どう見ても不規則に動いており、どのような

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    sumahox 2020/12/03
  • カーズが見せた慈愛の正体【特殊ジョジョ体系理論】

    カーズは、ジョジョの奇妙な冒険第2部「戦闘潮流」に登場する、「柱の男」と呼ばれる4人の闇の眷属のリーダーであり、2部の主人公ジョセフ・ジョースターが倒すべき敵である。その性格は理性的で計算高く、また人を惨殺することに何も感じない冷酷なものである。 カーズ しかしその一方で作中のカーズは、車に轢き殺されそうになっていた「子犬」を助けたり、自分の落下位置にある「花」を潰さないように全力で回避したりしている。 子犬を助けようとするカーズ 花を潰さないように回避するカーズ そして普段のカーズの性格に似つかわしくない、一見慈愛的ともとれるこの行動の理由を知るヒントは、ジョジョ7部で明らかにされた「黄金長方形」の概念にある。 黄金長方形とはジョジョの世界において、人間と闇の眷属を除く全ての動植物の姿に隠されている「黄金の比率」である。それは生命が歪みなくスムーズに成長していくための正しいバランスを表し

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    sumahox 2020/12/03
  • 「エイジャの赤石」に残る伝承の解釈【特殊ジョジョ体系理論】

    「エイジャの赤石」とは、ジョジョの奇妙な冒険第2部「戦闘潮流」で、重要な役割を果たす特殊な宝石である。 エイジャの赤石 ジョジョの自然界には、ダイヤモンドやエメラルドといった我々の世界にも存在する宝石の他に、「エイジャ」という宝石が存在する。その化学的な組成は不明だが、血のように赤く「赤石」とも呼ばれるその宝石は、外部の一点から強い光を取り込むと、その光を結晶内で何億回も反射させて増幅した後に、反対側の一点から強力な光線として射ち出す性質を持つ。 光線を射ち出す赤石 ジョジョ2部には、人間とは異なる生物種にして強大なる闇の生物である「柱の男」たちが登場する。彼らは闇の生物の宿命として「太陽光」を弱点とする。その克服を目指して数1000年に渡り研究を続けた柱の男の一人カーズが、目をつけた物質こそがエイジャである。 カーズが作った道具の1つである「石仮面」は、「血」で作動し人間の脳を「骨針」で

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    sumahox 2020/12/03
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