@shanti_aghyl 寒い雨が降っている。@hitokirigoroさん紹介の@my_yoursさんと@TomoMachiさんの議論を読んでいた。http://togetter.com/li/57753映画未見ゆえ大枠の議論として読んでしまうが、「物語」とは何かという解釈を巡る立ち位置が興味深い。
来年度の卒論指導に向けて、今年度の反省や感想を簡単にまとめておこうと思う。今年感じたのは、 アニメやマンガなどを批評する卒論は難しそうだということである。なぜか流行歌の研究は比較的うまくいっているような気がするし、アニメや漫画、ゲームなどにしても、必ず失敗することを運命づけられているというわけではないだろうが、これまでの卒論の例を見る限り、失敗率が高そうな気がする。印象論で言うと、失敗率が高い理由は3つ考えられる。 まず、深く考えず安易にメディア批評を選ぶ学生が多いこと。メディア現象は身近な社会現象だろうし、メディア批評の中には面白いものもある。学生がこういったテーマに魅力を感じるのはよく理解できるのだが、読んで面白いからといって自分が面白いものをかけるとは限らない。メディア批評の論文が『社会学評論』や『ソシオロジ』のような主要な社会学雑誌に載ることはまれだと思うが、それはメディア批評をオ
[岩波書店 2005年5月20日] 批評ということについて、思いついたことを並列的にならべたような本。まあ徒然草スタイルというのだろうか。批評というテーマをめぐって起承転結的に一貫して論じた本ではない。 さて、加藤によればまず批評は学問ではない。批評は、言葉でできた思考の身体で、ものを考えることが言葉になったもの。大事なのは自分で考えること。学問には問いがあれば答えがなければいけない。しかし批評では、問いに対して答えがなくても、そのわからないということがしっかりと書けていれば批評である。そこでは、わかるということとわからないということが、考えるということにおいて等価である。 批評家としての出発点で、柄谷行人の批判からはじめたのだそうである。柄谷を筆頭とするポストモダンの批評家はとにかく難しい本をたくさん読んでいることを売りにしていた。しかしたくさん本を読むほうが勝ちであるならば、それは学問
しかし、俺と同じことを感じるけど、まだ買ってない人もいるわけよ。「レビュー見て決めよう」とか、「評判だったら買おう」とか、そういう人もいなくはないと思うんだよ。マンガブログ読者なんて、そうなんじゃねえの。 そんで、仮にさ。俺がクソつまんないと思ったマンガが強烈にプッシュされてたとする。べた褒めされてたり、買うべきみたいに書かれてる。いや、それはその人の感じ方だからいいんだ。そのブロガーどうこうは思わない。 いいんだけど、でも、俺は俺で「いや、つまんねえよ」と言うべきなのかもしんない。別にどっかの誰かが失敗しても俺には関係ねえんだけど、でも、つまんないと思ったんなら、つまんないと書くべきなんじゃないか。 「つまんねえマンガはつまんねえと言うべきなのか問題。 」 自分が冷静且つ客観的に、そして広範な知識のバックボーンを以て「批評」する分には良いかもしれないけど、「感想」として書くなら不要でしょ
これまで折を見て言及して参りましたが、夏コミことコミックマーケット80において、私へどばんの評論サークル“New Wave Of Japanese EroManga Critique”(NWOJEMC)は新刊として「EroManga Lovers Vol.2」を発表します。 エロ漫画評論ですので当然成年向けです。前回の「EroManga Lovers Vol.1」より8P増えまして、60Pとなっていますが、頒布価格は据え置きで500円となっております。 前回(C79)のVol.1に引き続き、用語辞典的な形式を取ったエロ漫画評論となっていますが、今回はエロ漫画作品におけるキャラクターに着目しています。形式こそ、前回同様に用語集的ですが、決して「単なる属性の羅列」みたいな代物にはならないよう心掛けました。 キャラクター論は、それこそ“一般向け”の漫画作品を含めた多様なジャンルで展開されているも
328 名前:メロンさんex@ご利用は紳士的に[sage] 投稿日:2011/06/27(月) 08:59:36.12 ID:uEwaf3eU0 東浩紀さん「プリキュアとかまどマギを見てればみんな同じというのは幻想。 ぼくは海外に逃げられるが君たちは逃げられない」 http://www.ustream.tv/recorded/15631376 2時間12分〜 東浩紀 「ぼくってさホラ社会的にある程度成功してるし金もあるじゃん。海外が行こうと思え いけるんだよ。 でもここで聴いてるクラスタ、いけないじゃん。 俺たちが一緒に『まどかマギカ』の話で盛り上がってるのこれ『嘘』だってことだよね。 まどマギでさ、ウワーとか言ってさ、いろいろ喋ってても、 いざとなったら俺は逃げるし、君たちは逃げられないんだよ。 そういうことがはっきりしてきた世界で俺は何ができるんだろと思った本当に。
ごく一握りの誠実で有能な方を除いて——と言うことにしておこう、皆無と言う訳じゃない——現在日本で文芸評論家として活動している人間は、概ね二種類に分けられる。チキンと、無能者だ。まあ文芸評論などというのは小説以上に食えないから、出版社のお覚えを損なわないよう、業界の爪弾きにならないようチキン化するのは理解できないこともない。しかし無能者と言うのは! 読解し論じるスキルなぞ努力次第で使える水準まで上げることも出来ように、それを怠っているというのは、これはもう犯罪である。 だから文芸評論は使えないと作家に言われるのだ。チキンや無能者の評論を反省の種にする馬鹿はいない。評論と実作の間の良きフィードバックなぞ、勿論望むべくもない。 では仲俣暁生氏はどちらであろうか。ブログに載せていた2009年のベストを見る限り、チキンであることはほぼ間違いない。立派な御用評論家ぶりだ。ではスキルの方はどうか。 20
単なる感想文と、評論とを隔てているものは、「トレードオフの可視化」の有無であって、分野の文理を問わず、評論を名乗る文章を書く人ならば、まずはこれをやってほしいなと思う。 軽量化のジレンマ 大昔、日野自動車がトラックの軽量化とコストカットを目指したモデルチェンジを行った際には、設計者は「シリンダーを減らす」という決断を行ったのだという。当時のエンジンは、伝統的に直列6気筒を採用していて、この形式は振動から見ると理想的な配列だったから、「直列5気筒の配列を採用する」という案は、当初ずいぶん議論が盛り上がったのだと。 軽量化の手段なら、たとえばもっと「ゼロ戦」的なやりかた、あらゆるパーツの配列はそのままに、個々の部品を極限まで肉抜きするような、負担を生産現場にしわ寄せするようなやりかたも考えられただろうけれど、直列5気筒という形式を採用した結果として、エンジン単体の振動はたしかに増したのだけれど
高畑・宮崎作品研究所 叶 精二 冒頭お断りしておくが、著者は本作を「近藤喜文監督作品」とうたわれているにも関わらず「宮崎駿氏の作品」という観点で多くを述べている。よって、宮崎駿監督作品の系譜に照らした作家論としてのアプローチを試みている。その根拠は後述するが、読者の方々には、まずこの点をご了解頂きたい。 1,「耳をすませば」テーマ論 「ぽんぽこ」から「耳をすませば」へ 夜景ショットの《リレー》の意味するもの ワンカット目から、もうまいってしまった。多摩丘陵から一望した、新宿副都心のそびえる大東京の夜景。これはもう、そっくりそのままスタジオジブリの前作「平成狸合戦ぽんぽこ」のラストショットである。「ぽんぽこ」では、ゴルフ場で踊る狸たちからカメラを振って夜景を映し、これにクレジット・ロールをかぶせて映画は終わった。「耳をすませば」は、逆に夜景からパンダウンして町並みを映してタイトルを出す。まる
ぼくはなにが専門というわけではないけれど、批評とはなにかについてだけは、ここ15年ほどえらく真剣に考えてきたという自負があります。 そんなぼくにとって、批評という行為については、もはやなにを論じているか、その対象やメッセージはどうでもよくなってしまう傾向があります。言いかえれば、ぼくは批評をメタ作品というよりも、ベタにひとつの作品として読んでしまうところがある。したがって、その社会的な影響力や「正確さ」なんてものは、究極的にはどうでもいい。むろん、多くのひとが批評を逆にそういう点でだけ読んでいるのは知っていますし、その受容は尊重しますが。 それは、シネフィルにとっての映画、アニオタにとってのアニメと同じだと考えればいいかもしれません。いかにひどい物語を語っていても、いい映画、いいアニメはありうる。ぼくはそれと同じように批評を読みます。ぼくにとって批評の魅力は、たとえば、文章の構成、問題設定
出たばかりだけど『思想地図β』、面白いです。 巻頭の猪瀬直樹+村上隆+東浩紀の「非実在少年」をめぐる対談も熱いですし、その他の特集も非常に力が入っているのですが、一番面白かったのは「ショピングモーライゼーション」というショッピングモール特集。そして、その中でも東浩紀+北田暁大+速水健朗+南後由和の座談会の東浩紀と北田暁大の対立が非常に面白いし、考えさせられた! もともと『思想地図』という雑誌はという東浩紀と北田暁大の二人で始めた雑誌でNHK出版から出ていました。ただ、メンツの割にいまいちな面もあって本当に面白くなったのは、二人の路線が完全に決別した『思想地図vol.4』以降。 東浩紀が宇野常寛と組んだ『vol.4』は、学問的なものを捨てて、完全に「評論」に軸足を移したつくりで、村上隆とか山本寛とが対談に参加、阿部和重や鹿島田真希が短編を寄せ、さらに宮崎哲弥なんかを入れた対談もあって、完全に
@kikuchi_kun ところでサプリメント仮説って本当に正しいのかね。みんなコンテンツに承認されて本当に嬉しい?コンテンツを消費することで、そのコンテンツの背後にある「われわれ」の繋がりの社会性を担保することが、承認欲求を一時的に充足させるある種のサプリメントだ、みたいな話なら分からんでもないけども。 2010-12-21 09:58:18 @kikuchi_kun その「われわれ」的なある種の選民意識(特に文学みたいな市場規模では)を担保するための「サプリメント」としてのコンテンツって、ある程度のクオリティを保持しなければ共同性を維持するだけの強度を保ち得ないという意味で、「サプリメント」として機能するだけマシなんじゃねとか思うけどなー。 2010-12-21 10:03:22
コンテンツへスキップ 【中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞・親鸞賞受賞作!】 木内昇による「櫛挽道守」は、幕 続きを読む 櫛挽道守→ 【「アメトーーク!」読書芸人でも紹介され、大反響!】絶対的な闇、圧倒的な光。「運 続きを読む 教団X→ 「まんしゅう家の憂鬱」は、まんしゅうきつこによる独特な視点とユーモア溢れる作品で 続きを読む まんしゅう家の憂鬱→ 『マスカレード・ホテル』は、東野圭吾の作品で、木村拓哉、長澤まさみ主演による映画 続きを読む マスカレード・ホテル→ 『夏のバスプール』は畑野智美による胸キュン青春小説です。 物語は、夏休み直前に女 続きを読む 夏のバスプール→ プロミスを含め、すべてのローンは、利用できる年齢が設定されています。 未成年の方 続きを読む プロミスは未成年でもカードローンを借りられる?→ 多くのクレジットカードは申し込んでから使えるまでは数日から数週間程度の時間が必
2009年01月21日10:47 カテゴリ メルマガ α-Synodosバックナンバー、宇野常寛さん×市川真人さんの対談です。 こんにちは。芹沢一也です。 ご好評いただいているバックナンバーからコンテンツのご紹介。 ジュンク堂で行なわれた宇野常寛さんと市川真人さんとの対談です。告知より引用すると、「東浩紀、大森望ら先行世代と切り結び、いまや商業文芸誌を凌駕する勢いで若い読者の支持を獲得しつつあるインディーズの雄「PLANETS」と、定評ある批評路線に小説家・川上未映子の誕生によって創作もトップギアに入った復刊第十次「早稲田文学」−−今、最も高濃度の紙面を誇る二大雑誌を率いるとともに、先鋭的かつ挑発的な批評の書き手でもある宇野常寛氏と市川真人氏」。 たしかに、とっても刺激的な対談です!「日本文学再生会議」(α-Synodos vol.7) 市川:「早稲田文学」という文芸雑誌がこの4月に復刊
http://www.j-wave.co.jp/original/jwavespecial/2010/10/00.html ナルオタの皆様こんにちは。 菊地成孔、ざっくり言うとジャズミュージシャンであり文筆家、彼が2000年代初頭に手掛けたエレポッププロジェクト、所謂「第二期Spank Happy」に絡めて、Perfumeと相対性理論のヒットの理由を語ったくだり。この「第二期Spank Happy」は、当時まだアングラサブカル誌だった「Quick Japan」にデビュー前に特集されたりして、とにかくカルト的な人気を博したのだが、自分にとってはそれはもう不快で不快でたまらない存在でもあった。当時のクラブに根ざしたテクノ/ダンスムーブメントの楽観主義を知っている人には、「Spank Happy」の醸し出すデカダンな退廃美が、80年代初頭に蔓延したあの気持ちの悪いアカデミズムやロマンティクスを連
批評なんてそろそろ終わらそう。というわけで「小説のレビューがつまらない本当の理由」の続きです。まず作品をレゴ・ブロックに例えます。すると批評の形式はこうなります。 審美的な評価:レゴ・ブロックのある様式(赤がいいとか、緑のほうが今風だとか、いやいや時代はやっぱ青だろとか)について、いかにそれがブームであるかを語る。 「自分語り」:レゴ・ブロックのある様式(原色のブロックがいいとか、いや透明のブロックのほうがカッコいいとか、小道具ばっか使うのは邪道だとか、人形の頭をトーテムポールのように積み上げるのは誰でもやるよな? とか)について、いかにそれがマイブームであるかを語る。 考察:レゴ・ブロックの構造(中世の城を模しているとか、スターウォーズがリアルに再現されているとか)について語る。その構造自体が美しいかどうかまで語ると、1.審美的評価となる。 トークの面白さ:レゴ・ブロックの批評それ自体が
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