ネットで話題になっている、いしいひさいち『ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ』を読む。朝日新聞を購読していたときにごく一部を読んだ記憶がある。 高校生だった吉川ロカがポルトガルの国民歌謡「ファド」の歌い手として、世界に発見されていくまでを、いしい特有のギャグ4コマに載せながら描き出す。 ある隠れた才能が見出される、というストーリーは好物なので基調として本作を楽しめた(というか最近その種のマンガばかり読んでいるような気がする)。 (以下ネタバレあり) ラストについて。 スターダムへと駆け上がるロカに、同級生かつ不良で、しかしロカのよき相談相手となってきた柴島美乃は突然“絶縁状”を突きつける。自分のような「ヤバイ筋」のものが近くにいては問題になるからもう連絡するな、というのである。 ロカは、柴島の「配慮」にどう判断したかははっきりとは描かれないが、おそらく受け入れたであろうと思われる描写が続
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