ブックマーク / morningrain.hatenablog.com (24)

  • 『DUNE/デューン 砂の惑星』 - 西東京日記 IN はてな

    原作も未読ですし、デヴィッド・リンチの『デューン/砂の惑星』もリンチ好きのくせに見ていないのですが、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督ということもあり、ハズレはないだろうということで見てきました。 映像はさすがドゥニ・ヴィルヌーヴで言うことはないです。 砂漠の惑星アラキスの景色、そこで動く巨大なメカ、砂漠に潜むサンドワームの迫力、主人公が最初にいる惑星カラダンの風景、怪しげな敵であるハルコンネン家の面々など、すべてが決まっています。 この手のSF映画だと、どこかでしょぼかったり無理があったりしてしらけるところがあるものですが、そういってものが全くなくて画作りとしては完璧です。 あと、主人公のポールを演じたティモシー・シャラメもいいですね。『レディ・バード』で見たときから、びっくりするほどナルシスティックな存在感を放っていて、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でもいい感じでしたが、

    『DUNE/デューン 砂の惑星』 - 西東京日記 IN はてな
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    suoaei 2021/11/07
  • ジェスミン・ウォード『骨を引き上げろ』 - 西東京日記 IN はてな

    アメリカの黒人女性作家による2011年の全米図書賞受賞作。ミシシッピ州の架空の街ボア・ソバージュを舞台にハリケーン・カトリーナに襲われた黒人の一家を描いた作品。 南部の架空の街を舞台にした家族の物語となると、当然、思い起こすのがフォークナーで、作家自身も『死の床に横たわりて』の影響を非常に強く受けていることを書の収録されているインタビューの中でも述べています。 というわけで、フォークナー好きとしてはそれを期待して読み始めましたが、個人的にはフォークナーっぽい感じはしませんでした。 フォークナーは比較的単純な筋立てであっても非常に複雑な構成をとったり、複雑な文章で書きましたが、この『骨を引き上げろ』にはそういった複雑さはありません。 主人公の15歳の少女エシュを語り手として、彼女の周りにいる家族、父、長兄のランドール、次兄のスキータ、弟のジュニアの様子が描かれています。 そして何よりも、こ

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    suoaei 2021/11/06
  • キャス・サンスティーン『入門・行動科学と公共政策』 - 西東京日記 IN はてな

    副題は「ナッジからはじまる自由論と幸福論」。著者はノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラーらとともに「ナッジ」を利用した政策を推し進めようとしている人物であり、オバマ政権では行政管理予算局の情報政策及び規制政策担当官も務めています。 サンスティーンのは1回読んでおかなければと前々から思っていたのですが、非常に多作な人物であり、「一体どれから読もうか?」などと考えているうちに今に至っていました。 そんな中で手にとったのがこの。コンパクトな入門書のシリーズであるCambrige Elementsの公共経済学シリーズの1冊であり、文140ページほどの中にサンスティーンの考えがコンパクトにまとまっています。 サンスティーンによる、自らの考えへの入門書と言えるでしょう。 目次は以下の通り。 第1章 イントロダクション 第2章 行動科学革命 第3章 自分で選べば幸せになれるのか? 第4章 

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    suoaei 2021/11/04
  • Low Roar / maybe tomorrow... - 西東京日記 IN はてな

    アイスランド出身のバンドLow Roarの5枚目のアルバム。 このLow Roarに関しては、3rdアルバムに収録の"Don't Be So Serious"が、小島秀夫がつくったゲーム「デス・ストランディング」のOPに使われていて、それで知っている人もいるかもしれません。 ゲームは見たことないのですが、自分も"Don't Be So Serious"をネットで聴いて、「これはいい!」と思って3rdアルバムを買いました。 で、4thは出てたことを見逃していたんだけど、5thのこのアルバムについては発売情報をキャッチしていたんで買いました。 ただ、全体としてはやや弱い印象です。"Don't Be So Serious"のように強く引っかかってくる曲はないですね。 ボーカルの声質はRadioheadのトム・ヨークっぽいところもありますし、メロディはきれいですし、さまざまな楽器を使いながら緻密な

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    suoaei 2021/08/27
  • ガードナー・R・ドゾワ他『海の鎖』 - 西東京日記 IN はてな

    国書刊行会「未来の文学」シリーズの最終巻は、SF翻訳者・伊藤典夫によるアンソロジー。「仕事に時間がかかる」ことでも有名な翻訳者ということもあり、シリーズの最後を飾ることとなりました。 比較的難解とされる作品を訳すことでも有名な翻訳者ですが、このアンソロジーでも、例えば「地を統べるもの」などは難解なイメージを振りまく作品ですが、「最後のジェリー・フェイギン・ショウ」のように軽いながらも面白い作品もありますし、問題作「リトルボーイ再び」もあります。そして、最後の2作品「フェルミの冬」と「海の鎖」はかなりレベルの高い中短編と言えるでしょう。 以下、収録作品ごとに簡単に紹介していきます。 アラン・E・ナース「擬態」 金星探検を終えて地球に向かう宇宙船の中に、ひそかに宇宙人(というか謎の生命体)が紛れ込んでいるという設定。船内で退院に擬態していると見られる宇宙人をどのように見つけ出すのかという話にな

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    suoaei 2021/08/20
  • 『返校』 - 西東京日記 IN はてな

    以下は映画.comに載っている解説 2017年に発売された台湾の大ヒットホラーゲーム「返校」を実写映画化。国民党政権下の白色テロ時代を題材に描いたダークミステリーで、第56回金馬奨で最優秀新人監督賞など5部門を受賞した。1962年、台湾では中国国民党による独裁政権のもと、市民に相互監視と密告が強制されていた。ある日、翠華高校の女子生徒ファンが放課後の教室で眠りから目を覚ますと、周囲から人の気配が消えていた。誰もいない校内をさまよう彼女は、政府によって禁じられたを読む読書会メンバーで、密かにファンを慕う男子生徒ウェイに遭遇。一緒に学校からの脱出を図るが、どうしても外に出ることができない。やがて2人は、学校で起きた政府による迫害事件と、その原因をつくった密告者の悲しい真相にたどり着く。 まずはホラーゲームの実写化なので当然かも知れませんが、思ったよりも直球のホラーでした。 うえのあらすじを読

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    suoaei 2021/08/19
  • ブランコ・ミラノヴィッチ『資本主義だけ残った』 - 西東京日記 IN はてな

    世界の不平等について論じた『不平等について』や、「エレファント・カーブ」を示して先進国の中間層の没落を示した『大不平等』などの著作で知られる経済学者による資主義論。 現在の世界を「リベラル能力資主義」(アメリカ)と「政治的資主義」(中国)の2つの資主義の争いと見た上で、その問題点と今後について論じ、さらに「資主義だけ残った」世界の今後について考察しています。 著者のミラノヴィッチはユーゴスラビア出身なのですが(ベオグラード大学の卒業で、アメリカ国籍を取得)、そのせいもあって社会主義とそこから発展した中国政治的資主義の分析は冴えており、「社会主義が資主義を準備した」という、挑戦的なテーゼを掲げています。 アセモグル&ロビンソンは『国家はなぜ衰退するのか』や『自由の命運』の中で、中国の発展はあくまでも一時的なものであり、民主化や法の支配の確立がなされないかぎり行き詰まると見てい

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    suoaei 2021/07/30
  • 劉慈欣『三体III 死神永生』 - 西東京日記 IN はてな

    『三体』シリーズの完結編。 第Ⅰ部では文革から始まりVRゲーム「三体」を中心に繰り広げられるほら話、第2部では三体人に対抗するために選ばれた4人の面壁者の繰り出す壮大なほら話、そして、宇宙では知的生命体が居場所を知られるとより高次の知的生命体に滅ぼされるかもしれないという暗黒森林理論と、宇宙的なスケールでほら話を展開してきた劉慈欣ですが、今作もすごい。 ストーリーだけであれば、グレッグ・イーガンの『ディアスポラ』とかを思い出させるようなものでもあるんですけど、物語が進んでいくトーンみたいなものは全然違って、劉慈欣の場合は、ほら話のケレン味が売りですね。 今作もメフメト2世に包囲されたコンスタンティノープルから始まるという思わせぶりなオープニングから、これでもかと大きな展開をしかけてきます。 基的には予備知識がないほど楽しめる小説かと思いますので、特に劉慈欣の繰り出すアイディアについては何

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    suoaei 2021/07/22
  • 高岡裕之『総力戦体制と「福祉国家」』 - 西東京日記 IN はてな

    歴史を見ていくと、日戦争へと突き進んでいく中で、1938年に厚生省が誕生し、同年に農家・自営業者向けの国民健康保険法が創設され、42年に労働者年金保険が誕生するなど、福祉政策が進展していたのがわかります(1940年の国民学校の創設と義務教育の延長をこれに含めてもいいのかもしれない)。 なぜ、戦争と同時に「福祉国家」の建設が目指されたのか? そして、この「福祉国家」とは現在の「福祉国家」と同じものと考えていいのか? ということが書の取り扱うテーマになります。 役所の文書の引用が多いために、「面白がって読める」というようなではないかもしれませんが、読み進めるに従って現れてくる戦争下の「福祉国家」の姿は間違いなく面白いものです。 今回、「書物復権」で復刊されたのを機に読んでみましたが、戦争が日の社会に与えたインパクトを考える上で外せないではないでしょうか。 目次は以下の通り。 序章 

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    suoaei 2021/07/16
  • 東京事変 / 音楽 - 西東京日記 IN はてな

    東京事変、フルアルバムとしては2011年の「大発見」以来、10年ぶりのアルバムとなります。 椎名林檎としては「日出処」(2014)、「三毒史」(2019)とアルバムを出していて、「三毒史」では宮浩次やトータス松、櫻井敦司などの男性ボーカルをゲストに迎えて、椎名林檎のプロデューサー的な面が目立っていましたが、今回はバンドの一員ということで「三毒史」とはまた違った印象となっています。 若い頃に比べると、さすがに椎名林檎のパワーもやや落ちていて、初期の東京事変のように個々のメンバーがいくらガチャガチャやっても椎名林檎が歌えば決まるという感じではなくなってきて、以前のものに比べると、精巧につくられているイメージです。 そのため、前半はややおとなしい感じもしますが、冒頭のキーボードが印象的な"黄金比"あたりから乗ってくる感じですかね。つづく"青のID"も、軽快なピアノに乗っていくような曲で、刄田

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    suoaei 2021/07/01
  • 宮本太郎『貧困・介護・育児の政治』 - 西東京日記 IN はてな

    社会保障に関する政府のさまざまな会議の委員を務め、民主党政権では内閣参与になるなど、近年の日の社会保障政策の形成にも携わってきた著者が、ここ30年ほどの日の社会保障の歴史を振り返り、「なぜこうなっているのか?」ということを読み解き、今後目指すべき新たな方向性を模索した。 なんと言っても書で面白いのは日の福祉政治についての現状分析。基的に自民党が強い中で、その体制が揺らぐ事態が生じると「例外状況の社会民主主義」とも言える方向性が打ち出されます。これに増税を目指す財務省(大蔵省)が乗っかることが介護保険などの新しい社会保障制度が生まれます。 ところが、財務省の目的は財政再建ということもあって、「磁力としての新自由主義」ともいうべき考えが制度の発展を制約します。なるべく公費の投入を抑え、民間企業を参入させるような福祉が目指されるのです。 さらに地域では「日常的現実としての保守主義」が

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    suoaei 2021/06/24
  • リン・マー『断絶』 - 西東京日記 IN はてな

    中国が発生源の未知の病「シェン熱」が世界を襲い、感染者はゾンビ化し、死に至る。無人のニューヨークから最後に脱出した中国移民のキャンディスは、生存者のグループに拾われる……生存をかけたその旅路の果ては? 中国系米国作家が放つ、震撼のパンデミック小説! 6歳のとき中国からアメリカに移民したキャンディスは、大学卒業後にニューヨークへとやってくる。出版製作会社に職を得るも、やりがいは見出せない。だがそんな日常は、2011年に「シェン熱」が中国で発生したことで一変する。感染するとゾンビ化し、生活習慣のひとつを繰り返しながら死に至るという奇病で、有効な治療法はない。熱病はニューヨークへも押し寄せる。恋人や同僚をはじめ、人々が脱出していくなか、故郷のない彼女は、社員の去ったオフィスに残る。機能不全に陥った街には、もはや正気を失い息絶えた熱病感染者と自分しかいない―ある日、彼女はついにニューヨークを去る決

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    suoaei 2021/06/18
  • Royal Blood / Typhoons - 西東京日記 IN はてな

    最近は音楽に関するアンテナが錆びついているせいか、1stのときは聴き逃していて、2ndになってようやく聴くというケースが多いですが、このRoyal Bloodにいたっては3rdになってようやくちゃんと聴くという有様。 UKチャートの1位もとっているので、今さらこういうバンドですと紹介する必要もないのかもしれませんが、大きな特徴はボーカル&ベースとドラムの二人組みであるということ。 ベースの音を結構歪ませていて、エレキギターのように使っている感じですね。確かDeath from Above 1979がこんな感じだったと思う(歌っているのはドラムでしたけど)。 このベース+ドラムという一見するとマニアックな編成ながら、2曲目の"Oblivion"にしろ、3曲目の"Typhoons"にしろ、非常にキャッチーな曲に仕上げてあるのが、このRoyal Bloodの強みの1つなのでしょう。 また、このよ

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    suoaei 2021/06/10
  • ヤン・ド・フリース『勤勉革命』 - 西東京日記 IN はてな

    副題は「資主義を生んだ17世紀の消費行動」。タイトルと副題を聞くと、「勤勉革命なのに消費行動?」となるかもしれません。 「勤勉革命」という概念は、日歴史人口学者の速水融が提唱したものです。速水は、江戸時代の末期に、家畜ではなく人力を投入することで収穫を増やす労働集約的な農業が発展したことを、資集約的なイギリスの産業革命と対照的なものとして「勤勉革命」と名付けました。 書によると、この労働時間の増大は17世紀後半のオランダにも見られるといいます。著者は、およそ1650〜1850年の時期を「長い18世紀」と呼んでいますが、この時期、世帯単位の労働時間は増えていきました。 この時期のオランダで「勤勉革命」などと言うと、マックス・ウェーバーを読んだ人であれば「プロテスタンティズムの影響?」と思うかもしれませんが、著者が書で指摘する要因はずばり「消費」です。 この時期のオランダでは、陶器

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    suoaei 2021/06/05
  • 呉明益『複眼人』 - 西東京日記 IN はてな

    『歩道橋の魔術師』や『自転車泥棒』などの著作で知られる台湾の作家・呉明益の長編小説。 2011年に刊行され、世界14カ国で翻訳された呉明益の出世作とも言うべきもので、2015年に出版された『自転車泥棒』よりも前の作品になります。 帯にはアーシュラ・K・ル=グィンによる「こんな小説は読んだことがない。かつて一度も」という言葉と、「台湾的神話×ディストピア×自然科学×ファンタジー」という文句があって、何やら想像もつかないような話が待っているような気もしますが、意外と日のサブカルチャーの生み出す話に近いものがあるので、日の読者には比較的受け入れやすい話なのではないでしょうか。 ネットでも同じ感想を目にしましたけど、個人的に思い出したのは五十嵐大介原作のアニメ映画『海獣の子供』。マンガの原作は読んでいないために、マンガとの細かい類似は語れませんが、神話的な世界からやってきた少年と文明圏に属する

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    suoaei 2021/05/29
  • London Grammar / Californian Soil - 西東京日記 IN はてな

    イギリスのバンドLondon Grammarのおそらく3rdアルバム。1stの「If You Wait」(2014)は聴いていたけど、前作は聴いていなかったので、ちゃんと聴くのはやや久々です。 London Grammarは女性ボーカルに男性2人というバンドで、女性ボーカルのHannah Reidのやや陰りを帯びたような歌声が特徴なのですが、その声も含めて、基的には1stの路線が続いている感じです。 曲調もドラマチックに盛り上げていく感じなんですけど、それがうまくいっているのが3曲目の"Lose Your Head"。Hannahのボーカルと曲調が双方ともややダークな感じでマッチしていて、それが曲にドラマチックさを与えています。 また、Hannahのボーカルの伸びを上手く生かしているのが次の"Lord It's A Feeling"。つづく"How Does It Feel"はLondo

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    suoaei 2021/05/19
  • 山尾大『紛争のインパクトをはかる』 - 西東京日記 IN はてな

    タイトルからは何のかわからないかもしれませんが、副題の「世論調査と計量テキスト分析からみるイラクの国家と国民の再編」を見れば、ISの台頭など、紛争が続いたイラクの状況について計量的なアプローチをしているなのだと想像がつきます。 近年の政治学では、こうした計量的なアプローチがさかんに行われており、イラクのような紛争地域に対してもそうした研究が行われることに不思議はないのですが、実は著者は計量分析を専門にしている人ではなく、書は紛争の激しいイラクでなかなか現地調査を行えないことから生まれた苦肉のアプローチなのです。 しかし、その苦肉の策から見えてくるのは、イラクの意外な姿です。 「イラクでは国家が信用を失い、代わって宗教指導者や部族長が人びとを導いている」、あるいは、「宗派対立が激しく、イラクという国はシーア派とスンニ派とクルド人の住む地域で分割したほうが良い」といったイメージを持つ人も

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    suoaei 2021/05/15
  • カズオ・イシグロ『クララとお日さま』 - 西東京日記 IN はてな

    カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞後の作品。読み始めたときは、「どうなんだろう?」という感じもあったのですが、ストーリーが進むにつれてどんどんと面白くなりますね。 ただ、このを紹介しようとすると少し難しい点もあって、それはこの作品が『わたしを離さないで』や『わたしたちが孤児だったころ』と同じくミステリーの要素を濃厚に持った作品で、できるだけ先の展開を知らないで読んだほうが面白いからです。 というわけで、「あとは読んでください」でもいいのかもしれませんが、いくつか書の特徴を書いておきたいと思います。 書のテーマはAIであり、AF(人工親友)と呼ばれる、子どもの話し相手となるロボットAIのクララが主人公となります。舞台は現代とあまり変わらない世界であるようにも見えますが、いくつかの技術や状況から近未来であることがうかがえます。 ですから、作はSFといってもいいのですが、一般的なSF

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    suoaei 2021/05/09
  • 松田茂樹『[続]少子化論』 - 西東京日記 IN はてな

    タイトルからもわかる通り、松田茂樹『少子化論』(2013)の続編というべきになります。 『少子化論』はバランス良く少子化問題を論じたいいでしたが、そのこともあって著者は政府の少子化問題の会議などにも参加しています。 『少子化論』は、仕事育児の両立支援だけでなく、母親が家庭にとどまって育児をしたいと考える「典型家族」のことも考えた少子化対策が必要だと訴えていましたが、書でもその基は変わりません。 ただし、その後の出生率は2005年の1.26からは回復したものの、大きく伸びているわけではなく、2019年では1.36にすぎません。それもあって、より危機感を強めた内容になっています。 目次は以下の通り。 序章 少子化の状況と少子化対策の必要性 第1章 未婚化はなぜすすむのか―雇用、出会い、価値観 第2章 夫婦の働き方と出生率の関係―夫婦の就労はどう変わり、それは出生率上昇につながったのか

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    suoaei 2021/05/08
  • Loney Dear / A Lantern And A Bell - 西東京日記 IN はてな

    スウェーデンのシンガーソングライターLoney Dearのニューアルバム。 Loney Dearに関しては、以前は「Loney, Dear」でカンマが入る表記でしたが、いつの間にか入らない表記になっていますね(ただし、自分はLast fmの曲数のカウントを継続させるためにカンマ入の表記に直した)。 出てきたころはブラスバンド+ラテンみたいな感じもあって非常に独特な世界をつくり上げていたLoney Dearですが、段々とラテン的なリズムなどは後退してクラシックっぽくなってきました。今作は特にそうです。 楽器的にもピアノが前面に出てくるようになっていて、アルバム全体を通して美しい音になっています。 ただし、"Carrying A Stone"や"Everything Turns To You"とかが大好きな身からすると物足りないことも確かで、Loney Dearの良さが半分くらいでているアルバ

    Loney Dear / A Lantern And A Bell - 西東京日記 IN はてな
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    suoaei 2021/05/01
    morningrain さん、いつもありがとうございます。