「良いアングルで鉄道写真を撮りたかった」。そんな軽い気持ちで踏切内に入った男性が、書類送検される騒動があった。奈良県内のJR関西線で臨時特急を撮影しようと踏切内にカメラの三脚を置いたとして、奈良県警が、鉄道営業法違反の疑いで、「撮り鉄」と呼ばれる鉄道撮影愛好家を書類送検した事件。男性は不起訴(起訴猶予)処分になったが、県警が書類送検に踏み切った背景には、相次ぐ撮り鉄がらみのトラブルがあった。しかも男性は、同じ公共交通機関である市営バスの運転手。いったい何が、撮り鉄たちを無謀な撮影へと駆り立てるのだろうか。 「良いアングルで写真を撮りたい」 県警西和署によると、事件が起きたのは5月9日午前9時50分ごろ。奈良県斑鳩町のJR関西線王寺−法隆寺間の踏切で、「線路内に人が立ち入っている」と近くの女性がJR西日本に通報した。 法隆寺駅から駆けつけた駅員が線路脇に放置されていたカメラの三脚を発見。付近