風評被害にさらされている福島ナンバーの中古車=福島市成川の福島自動車流通センターで2011年7月2日、西嶋正法撮影(一部画像処理をしています) 東京電力福島第1原発事故の影響で「福島ナンバーの車は放射性物質で汚染されている」という理不尽な風評が広がっている。福島県内の中古車販売業者の団体は、風評被害で売り上げが落ち込んでいるとして東電に金銭的な補償を求める方針を固めた一方、県外に逃れたユーザーからは「周囲から冷たい目で見られる」との悲鳴が上がる。専門家は放射線への理解不足による偏見の増幅を懸念している。【西嶋正法】 ◇震災後売り上げ、前年比で4割減…東電に補償請求へ 「放射能は大丈夫なのか」。原発建屋の爆発から間もない3月半ば、福島市成川の中古車販売「福島自動車流通センター」の根本義光社長(57)は、インターネットで中古車を購入する予定だった男性から問い合わせを受けた。「問題はないと思いま