音楽4団体の生稲晃子氏・今井絵理子氏「支援」への疑問と、業界の今後 高橋健太郎 音楽評論家、音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニア 参議院選の公示から1週間ほどが過ぎた6月30日、思いがけないニュースが音楽界を揺るがした。日本音楽事業者協会(音事協)、日本音楽制作者連盟(音制連)、コンサートプロモーターズ協会、日本音楽出版社協会の4団体が、自民党から出馬した生稲晃子氏と今井絵理子氏を支援する「決起集会」を開催したのだ。 他業種であれば、業界が「族議員」的な政治家を抱えようとするというのは、特に珍しい光景ではないのかもしれない。だが、音楽界では業界団体が選挙で特定の候補を支援するのは前例がなかった。とりわけ、筆者が驚いたのは、音制連を含む4団体が揃って、それを行ったことだった。 芸能プロダクションを中心とした音事協は、歴史的に自民党との関係が深かったと思われる。元「おニャン子クラブ」