31日投開票の衆院選沖縄1区での選挙戦を巡り、候補者のネガティブ情報を広める文書が沖縄県内で出回っている。その中で、これまでも沖縄の選挙で大きな争点の一つとなってきた米軍普天間飛行場移設問題について「県・市の苦渋の選択として辺野古への移設が決定した」との記述がある。これは政府を中心に従来繰り返されてきている誤った言説だ。(滝本匠) ▼衆院選沖縄1区終盤情勢 かつては沖縄県知事が辺野古移設に合意した経緯もあるが、日本政府はその後、沖縄側と結んだ条件をほごにした上で同じ辺野古への移設を進めているのが現状だ。この経緯から、現在の移設案も地元合意を得て進めているものだと印象づけるのはミスリードだ。かつて菅義偉前首相が官房長官時代に同様の説明をしており、同じような言説が時を経て繰り返されている。 ■出どころは不明な文書が広がる 表題に「『下地ミキオ』氏を自民党にもどせないのは……」と掲げた出所不明の