胸に「150」の数字が大きく刻まれたユニホームを着た遠藤保仁が宙を舞った。 あれはブリスベンの夜、グループリーグ第2戦のイラクに勝利した後のこと。 国際Aマッチ150試合出場に、チームメイトから祝福の胴上げがサプライズとして待っていた。 日本歴代トップのキャップ数を誇る遠藤が試合に出れば、すなわち記録更新になる状況だった。「150」はドイツの鉄人ローター・マテウスに並ぶ数字。日本に目を戻せば2位の井原正巳は122キャップで、現代表になると、90キャップに届いた者もまだいない。いかに偉大な記録なのかがよく分かる。 「自分のなかでは、まだまだ若いと思っています」 遠藤はこのイラク戦に向けた前日会見に、ハビエル・アギーレ前監督とともに出席している。 八百長疑惑に関する質問に指揮官がピリピリした雰囲気を漂わせていたが、遠藤の持つ何となくホンワカした空気が、場の緊張感を緩めていた。 記者会見の席で、
![まだまだ若い、いろいろとトライ。遠藤保仁が語った「意欲と度胸」。(二宮寿朗)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/608875a2d94f61cb12030ab94cf498e7bf5d06f3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F5%2F6%2F-%2Fimg_5656d9076ce671ff2d235580437f4d03426069.jpg)