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ほぼ毎日定時で帰る部下がいた。17時半が定時で、10分後にはほぼ毎日いなくなる。最初はかなり気になった。部長連中も苦笑いしながら愚痴を言っていた。ただ仕事はほぼ問題なくこなしているようだし、仕方なく黙認した。 やがて子供が生まれたらしく(恐らく意図的な)直帰が増えた。ただその頃には周りも彼の態度に慣れ、面白いことに徐々に周りの帰宅時間が早くなった。 昨年、その部下に後輩ができた。2人して定時で抜けるが周りはもうなにも言わなくなった。すると部長連中も18時には抜けるようになった。徐々に事業部全体に雰囲気は広まり、今では18時を過ぎて残っている人はほぼいなくなった。 定時退勤の部下は自分の役目を終えたかのように先日仕事を辞め、今では会社近くのパン屋で雇われ店長をしているらしい。この前行ってきたが案外美味かった。
僕は成城大学で文学を学んだ。師匠からは後に、「君は文学が好きなんじゃなくて、文学を通じて社会を考えるのが好きなんだよな」と言われたのだけれど、いずれにしてもゼミでの研究は楽しかった。もっと研究を続けたいな。そう思っていた僕は、大学3年の後半にはすでに、大学院に行きたいと考えていた。 とはいえ、親の勤めていた会社が破産するなどして、決して暮らしが豊かではなかった僕は、大学進学の時点ですでに数百万円の奨学金(という名の借金)を抱えていた。「早く働いてお金を返さなくては」という思いと、「自分は研究職には向いていないな」という思いもあって、博士課程にまで行くという道は考えず、「あと2年だけ、修士課程だけ、大学院に行こう」と心に決めていた。 院に行きたい。修士課程だけ行くつもりだ。そういうと、友人たちの反応はまちまちだった。 「文系の院に行って、何になるの?」というものから、「今は就職が厳しいから、
11月24日、産経新聞に『コンビニが「読者」を呼び込む 書店が減少する中、読書ニーズを掘り起こせるか』という記事があった。 コンビニが客と本を結びつける場として注目を集め始めているという内容で、大手3社の取り組みを紹介している。セブン-イレブンはお得意のPBということでオリジナル新書を販売、ローソンは書籍棚を充実、そしてファミマは書店との一体型店舗が取り上げられていた。 ご存じのように、最近のコンビニは書店機能が強化されている。かつては雑誌棚の3分の1くらいまで侵食していた成人誌コーナーも隅のほうへと追いやられ、新書やムックが面陳されているのはもはや常識として、店によっては、ちまたで話題のベストセラーが平積みされるなんてことも珍しくない。 という状況の中で、先ほどのようなニュースを耳にすると、「うちの近くの書店が潰れちゃったから、そういうコンビニが増えるのはありがたいかも」とか「コンビニが
おおえ・ひでき/1952年、大阪府生まれ。野村證券で個人資産運用業務や企業年金制度のコンサルティングなどに従事した後、2012年にオフィス・リベルタス設立。日本証券アナリスト協会検定会員、行動経済学会会員。資産運用やライフプラニング、行動経済学に関する講演・研修・執筆活動を行っている。『定年楽園』(きんざい)『その損の9割は避けられる』(三笠書房)『投資賢者の心理学』(日本経済新聞出版社)など著書多数。 自分だけは損したくない人のための投資心理学 「株式投資をやっているが、なかなかもうからない」「相場は悪くないのにトータルで損している」──。投資の経験がある人なら、誰でも身に覚えがあるのではないでだろうか。それは心に落し穴があるから。そんな投資家の「心」にスポットを当て、「投資心理学」の視点から、自分だけは損したくない人のための投資術を伝授する。 バックナンバー一覧 このところ、日米共に株
anond.hatelabo.jp こちらの記事を読んだ。進学校からそれほどでもない大学に行ってしまい、もっと上の大学からいいコースを歩んでいる友人たちと差が開いてしまったが、努力によって挽回しているという話だ(と思う)。 おれはこういう話のなかの、「個人的な資格試験の勉強も重ね、国家試験を二つ取得し、海外営業できるくらいの英語力は身につけた」とか「法学部卒だけど機械系のメーカーに入ったから機械工学と材料科学を勉強し、今ではちょっとしたフィールドエンジニア的な仕事ができるようになった」とか「IT系の国家資格も(仕事に関係ないけれど)取ることができた」とか読んでも、まったくピンとこないのである。「はあ、おすごいですね」としか言えないのだ。 というのも、おれは生来、努力の価値も実感も意味するところも、まるでわからんからだ。この「わからん」というのは「価値観が違う」とか、そういう意味ではない。た
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