週刊ダイヤモンド編集部 【第10回】 2009年05月25日 経営統合は再建か延命か 新生、あおぞら銀交渉の行方 新生銀行とあおぞら銀行で経営統合の交渉が続いている。だが、両行の統合は「金融庁が主導する救済策」との見方が強く、難航も予想される。旧長銀、旧日債銀の破綻から10年。いまだレーゾンデートル(存在意義)を確立できない両行に、成長への道筋は見えない。 新生銀行とあおぞら銀行に経営統合の観測が高まっている。2010年度の統合を検討している模様で、実現すれば、総資産は18兆円以上となり、中央三井トラスト・ホールディングスを上回って国内6位となる。 今回の統合交渉は「金融庁が主導する救済策」との見方が強い。事実、経営統合の報道後、佐藤隆文・金融庁長官は記者会見で両行の経営統合について触れ、「(経営統合による)収益力の強化や企業価値の向上は、金融システムの安定強化にも資する面がある」と