最終回は、腹筋の割れ目がくっきり見えて引き締まった「究極の腹」をめざす上級者向けの運動を紹介する。 自身もボディービルダーで、身体運動科学を専門とする東大教授、石井直方さんによると、腹をへこますドローインと、一般的な腹筋運動の上体起こしを組み合わせた「3段階クランチ(腹の屈曲動作)」が、それだ。 動きを解説しよう。 まず、ひざを立てて座り、上体起こし後の体勢で、腹をへこます。そこから、上体を下ろして背中が床につくまでの間を3段階に分け、各段階で5秒間姿勢を保つ。背中が床についたら、ゆっくり上体を起こす。 一連の動きを、腹をへこませたまま行うのがポイント。「トップアスリートでも十数回がやっと。それほど腹筋群への負荷が大きいトレーニング」と石井さんは語る。 それにしても、なぜ、それほど、きついのか? ドローインで鍛えられる腹横筋は、コルセットのように脇から胴体を締めて伸ばす筋肉。一方、上体起こ