自然環境破壊が予測を上回るスピードで進んでいるようだ。環境保護団体の世界自然保護基金(WWF)が、地球温暖化の影響で今世紀末に1メートルを超す海面上昇が起きるとの報告書を明らかにした。北極や南極の氷河や氷床が溶けて減少し、海面上昇は東京や上海などの沿岸部の大都市にも影響を及ぼす可能性があるとまで警告しており、ショッキングな内容だ。 ■シーン1 WWFの報告書によれば、北極圏で過去20年間、世界平均の2倍近いペースで気温は上昇しており、局地の氷床などが溶けるペースが加速。このため、2100年までに海面水位は世界全体で60〜120センチ上昇する可能性があると予測している。 海面上昇は洪水被害などを増大しかねないとして、東京や上海、バンコクなどにも重大な影響を及ぼすと指摘。その上で、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出抑制をさらに進めるよう、各国政府に求めた。 温暖化による海面上昇をめぐっ