気象庁は16日、福島県で12日夜に発生した地震による同県古殿町松川横川の震度を5弱から4に訂正した。地震計で観測した加速度データを処理するプログラムのミスが原因。同庁は東日本大震災を受けて同地点を含む計20カ所に同じタイプの観測施設を新設しており、8月中にプログラムの改修を進める。 同庁によると、今回の施設では緊急地震速報の精度を高めるために、地上に加え、初めて地下100メートルにも地震計を設置した。双方の距離が離れているため、データ処理装置への信号入力に時間差が発生。プログラムのミスで地上の加速度データを2重に取り込んだため、震度を過大評価したという。 地震翌日の13日に改めて震度を計算してミスが判明。15日に地中部からの信号を処理しないよう設定を変更した。20カ所の施設を運用開始した7月以降の地震45回について、3~1としていた震度を過大評価していた恐れがあるとして、再計算を進めている