ソフトコーラルが覆った硫黄鳥島の海底=井上志保里さん提供サンゴに覆われた硫黄鳥島の海底=井上志保里さん提供 【波多野陽】海の酸性化が進むと、サンゴ礁が姿を消し、魚などにすみかを提供しないソフトコーラルというサンゴの仲間が増えることを、東京大などが沖縄県の硫黄鳥島で確認した。将来、気候変動で海の酸性化が進むと予測されており、未来の海の姿が垣間見えた形だ。 硫黄鳥島の東の浅瀬では、海底から二酸化炭素(CO2)のガスが噴き出すため、CO2が海水に濃く溶け込み、酸性化した場所ができる。 東京大と琉球大が2011年、この付近を調べると、CO2濃度が一般的な海の倍以上の場所では、サンゴ礁をつくる硬い種類のサンゴが消え、ソフトコーラルが底を埋めていた。濃度が3倍以上の場所では、ソフトコーラルもいなくなった。一方、近くにある一般的な濃度の場所では、サンゴのみが生息していた。 続きを読むこの記事の続き