「プリゴジンの反乱」は、ロシアを窮地に陥れている。 前編、「プリゴジンの乱」をきっかけにロシアに革命が起きかねない…!そのトリガーとなる「将軍と国民」共通の“怒り”のメカニズム」で見てきた通り、クーデターの成否を分けるのは、クーデターが成功尾するという「focal point」が成立するかどうかだ。 『プーチンの失敗と民主主義国の強さ 自由を守るウクライナの戦いを経済学から読む』(PHP)の著者、原田泰氏が経済学の視点から解説する。 ロシアのクーデターの成否を分ける「focal point」 クーデターが成功するためのもっとも重要なことはクーデターが成功することである。すなわち、過去に成功の歴史があることが、クーデターの成功確率を高める。 しかし、過去は変えられない。成功の可能性を高めるために今、何ができるだろうか。 第1は、衆目の一致するクーデターのリーダーがいることである。これは、不完