コロンビアでもっとも危険な界隈のひとつと言われている、アンティオキア県メデジンは、麻薬王パブロ・エスコバルの生まれ故郷でもある。メデジンに存在するバリオ・トリステ地区は、麻薬の売人、売春婦、ホームレスらが生きるためにしのぎを削ってひしめく荒廃したスラム街だ。 35才の写真家ファン・アレドンドは、麻薬王と自警団の抗争が激しかった危険極まりないメデジンの様子を3年かけてカメラにおさめた。そこには、貧困と絶望にあえぎながらも、ほんのわずかな希望の光を求めながら、日々を生き抜く人々の姿が映し出されていた。