将棋の高野智史四段(26)が10月28日に行われた第50期新人王戦の決勝3番勝負第3局で増田康宏六段(22)に後手の98手で勝ち、対戦成績2勝1敗で初優勝を果たした。師匠の木村一基王位(46)が9月に史上最年長で初タイトルを獲得したことに続いての快挙。師匠の17年後に新人王になった高野は「『木村一基の弟子』という言葉の似合う人になりたいです」と思いを語った。 9月26日夜。対局を終えた高野は大阪市内の宿舎で一人、歓喜の声を上げていた。王位戦7番勝負最終局で、師匠の木村が豊島将之名人から初タイトルを奪取したことをスマートフォンを見て知ったからだ。 「ドキドキしながら棋譜中継を追っていたら、LINEで『師匠、おめでとう』って送られてきて。すごい…すごい…という言葉しか思い浮かばなかったです」。ちょうど、新人王戦決勝3番勝負への進出を決めた1週間後の吉報だった。「自分も頑張ろうと思っていたら、師