協力:群馬県立土屋文明記念文学館(担当学芸員:石山幸弘) 担当研究員:伊藤遊 監修・執筆:石山幸弘(群馬県立土屋文明記念文学館学芸員)/姜峻(城西国際大学准教授) 資料および画像貸出協力:兵庫県立歴史博物館/大阪府立児童文学館/杉浦貞/安野侑志/高橋真樹/池部鞆子/水木プロダクション/現代マンガ図書館(敬称略) 京都国際マンガミュージアムでは、開館当初より街頭紙芝居の実演を毎日行ってきた。「マンガ」を扱う文化施設で紙芝居を取り上げるひとつの理由は、紙芝居の実作者が作り出した世界を、語り手と観客が直接コミュニケーションをとりながらその場で“再創造”していくというそのスタイルに、しばしばパーソナルで一方向的なメディアになりがちなマンガの読書体験とは異なる可能性を見出しているからである。一方、鶴見俊輔が指摘するように、日本におけるマンガ史を考える上で、日本独特のメディアと言われている紙芝居の存在