「決済事業はマーケットリーダーになるか、ならないかの二択。カードを切るのは今。機は熟した」。今年6月、LINEがQRコード決済「LINE Pay」について「3年間、手数料0%」という破格の条件を出して、業界に衝撃を与えた。QRコード決済はすでにドコモや楽天などが参入している。なぜLINEは今になって本腰を入れたのか。LINE取締役最高戦略・マーケティング責任者(CSMO)の舛田淳氏に聞いた――。(前編、全2回) 社内の活気は「第2の創業」といえるほど かつて、キャリアメール(携帯メール)全盛だった日本人のコミュニケーションをわずか数年でガラリと変え、国内のみならずタイやインドネシア、台湾のメッセンジャー市場を席巻していった「LINE」。だが、欧米への浸透には至らず最近は頭打ちの感が否めない。 業績もかつての勢いは見られない。本業が生む広告事業は順調に成長しているものの、新規事業への投資など