スターリンの学習ノート。右はエカテリーナ2世=副島英樹撮影 旧ソ連の独裁者スターリンの肖像を表紙にあしらった学習用ノートがロシアで発売され、波紋を広げている。ナチスドイツからの解放者か、多数の国民を処刑した弾圧者か。評価の割れるスターリンは、死後60年近くたっても、亡霊のようにロシア社会をさまよっている。 ロシアのノート会社「アルト」がこの春、18世紀の女帝エカテリーナ2世、ナポレオンを撃退したクトゥーゾフ将軍、ソ連のロケット開発指導者のコロリョフ博士、作曲家のラフマニノフとともに、「偉大なロシアの名」と題して、5冊セットで250ルーブル(約700円)で売り出した。表紙が額縁のような体裁で、中央の肖像画を際立たせるつくりになっている。 スターリンの登場はメディアで物議を醸した。ロシア社会院メンバーのスワニーゼ氏はノーボスチ通信に対し、「口ひげ姿のスターリンが美しく描かれた豪華な表紙を