開発者なら誰でもデバッグ――プログラムコード内の不具合を見つけて修正する作業――が重要な工程であることを知っている。デバッグに徹した取り組みが、ソフトウェア開発のほかのどの工程にコストをかけるより重要な場合も多い。一つのバグの原因がわからないために開発者が長時間かかり切りになることもあり、デバッグ作業は予測不可能だ。しかも不幸なことに、これまでのデバッグはたいてい手作業だった。だが、それもDelta Debuggingの登場によって変わろうとしている。 現在は、デバッグ作業の工程のうち、部分的にでも自動化の恩恵を受けている工程は、ほとんどの場合、バグの存在を検出するテスト工程だけだ。gdbのようなデバッガツールもデバッグ作業の役に立つが、それもプログラム実行の検査と制御を行う受け身のツールに過ぎない。 ドイツ、ザールラント大学のAndreas Zeller教授のグループが開発したDelta
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