今年3月までに新型コロナウイルスに感染していながら、感染者だと判明していなかった人たちが東京都内で約47万人いたかもしれない。そんな調査結果を都医学総合研究所が発表した。感染すると体内に生じる抗体をもつ人の割合を調べた結果から推計した。 昨年9月~今年3月に都立・公社の14病院で、一般外来を受診した2万3234人を対象に調査を実施。同意を得た上で、診断後に余った血液を使い、感染歴を示す抗体の有無を調べたところ、3・4%が抗体を持っていた。発熱がある人、抗体ができるワクチン接種者らは除いているため、多くは無症状だとみられる。 この割合を都の人口約1400万人にあてはめると、感染していた可能性がある人は約47万人。3月末までに都が発表した感染者約12万人の3・9倍にあたるという。 調査をまとめた都医総研の小原道法・特別客員研究員は「検査でわかっていない無症状者が相当数いることがわかった」と指摘