欧米では「腟ケア」は当たり前だが… 8年ほど前『ちつのトリセツ 劣化はとまる』(径書房)という本を書いた。オイルを使って、腟や女性器をセルフケアする健康法を紹介・奨励した本だった。 そのころすでに欧米では、オイルを使って腟や女性器をセルフケアすることが医療行為として普及。当たり前に行われていた。それなのに日本では、一部の例外を除いてほとんど誰もそのことを知らなかった。 先進的な医療を積極的に取り入れていた聖路加産科クリニックは、その例外のひとつ。安産につながるとして、妊婦に腟のオイルケアを勧めていた。ところが、実際にそれを行った女性は約50%。残りの約50%の女性は、「女性器に触ることに抵抗を感じる」として、腟のオイルケアを行わなかった。 自分の体だ。しかも安産につながるとして、医療関係者から勧められていたのだ。それなのに日本人女性は、自分の女性器に触れることに、これだけ抵抗を感じている。
