ブックマーク / nainaiteiyan.hatenablog.com (58)

  • 読書日記963 - はてなブログ大学文学部

    読んだ 三島由紀夫『文化防衛論』ちくま文庫 (2006) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 このには三島由紀夫の思想が詰まっているように感じた。 何故文学をやるのか。芸術をやるのか。三島由紀夫は自己規定の仕方について以下のように語った。 "おれは自我があるなんて信じたことはないよ。形式ということを考えている。フォルムがあれば自我だ。フォルムは個性でも何でもないんだ。フォルムがあればいいんだ。" P166 (神なき時代の生き方に関して) "そういうフォルムと自分を同一化することにしか、つまり自我を持つことができないんだ" P167 ジラールは、芸術は神に対する模倣だと述べた。 三島由紀夫は複雑な人間であるが、トーマス・マンに傾斜している点、武士道を貫徹した点からすればこの「同一化」と神に対する模倣(≒神と同一化)が等価に思われた。 また三

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    syounagon 2023/03/16
  • 読書日記631 - はてなブログ大学文学部

    読んだ: ヒトラー『我が闘争 (上) 』角川文庫 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ なし ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 翻訳者は、このを訳すことに意義があるか葛藤があったと書いてあった。 その後、時代的に意義があると考えるにいたり出版されることになったと書いてあった。 私もまた、このを読むことには意義があると考えている。 批判的に読まなければならないのは言うまでもない。 まずはじっくりと60ページほど読んだ。 一般的に知られているように、ヒトラーの青春時代は「なにもの」でもない、貧窮に耐えつづけるしがない「画家」であった。 また、芸術の観点から「建築家」になることを志していたと書かれている。 それと同時に、政治についても度々言及されていた。 ヒトラーの少年時代においては、特に偏った思想

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    syounagon 2022/08/26
  • 読書日記404 - はてなブログ大学文学部

    熊代亨『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』のつづきを読む。 nainaiteiyan.hatenablog.com 著者は田舎と東京の人々の行動の違いを語る。 著者によれば、東京は田舎と比べ信号無視が少なく、また立ち小便も少ないと語る。 それは東京という都市の設計によるものという見解であった。 いわゆる「ナッジ」のようなものだ。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com また、著者は東京と田舎の住まいに関して、都心はプライバシーを重視する欧米型の設計になっていると指摘する。 マンションでは至るところに仕切りがある。リビングと子供部屋の間にはドアがあり、ベランダは隣の部屋と仕切られる。 いつしか、私たちは「他人に迷惑をかけてはならない」という信念が内面化されている、という内容であった。 ーーーーーーー

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    syounagon 2022/05/16
  • 読書日記282 - はてなブログ大学文学部

    野口雅弘『忖度と官僚制の政治学』青土社(2018年)を読む。 現代の日は、度々官僚や政治の問題などがニュースで取り上げられる。 著者によれば、政治思想史の研究者たちが官僚制について書くことはあまりなかったとされる。 官僚制は近代化によって必然的に生まれた制度であるとされる。 それは膨大な「書類」によって秩序が生まれたともされる。 作家バルザックは、役人に対して「文書作成以外なにもできない人間」と批判した。 また、アナーキストのバクーニンは書類を燃やせば秩序を破壊できると考えた。 『プロテスタンティズムの倫理と資主義の精神』を書いたマックス・ウェーバーは、そんな「文書主義」に対して、文書とは独立して「規律」が存在すると見ていた。 つまり、書類が燃やされても秩序は乱れないと考えていた。 『官僚制のユートピア』を書いたデヴィット・グレーバーは、ウェーバーを全面的に肯定しなかったにせよ、文書の

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    syounagon 2022/04/12
  • 缶チューハイと貧困の哲学。「希望回路」及び「拡大ー構築理論」による希望的省察。 - はてなブログ大学文学部

    参考文献:小林正弥『ポジティブ心理学 科学的メンタルウェルネス入門』講談社選書メチエ(2021年) 幸福度というものがコロナ禍以降にわりと重要になってくるのではないか、というのが僕の見立てである。理由としては以下が挙げられる。 ・先行きの見えない漠然とした不安が蔓延っている ・雇用不安 ・メリトクラシーの台頭 ・大企業等、副業解禁による事実上の終身雇用の終焉 ・トマピケティが明らかにした、格差原理 ・市場原理が恋愛にも蔓延る→恋愛のネオリベ化 など ここで、ポジティブ心理学と哲学をかいつまみながら、まだまだ希望的な考え方を持てる可能性があることを示したい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 実証的に、「利他」が幸福度を上げることが示されている。 幸福度というと抽象的にみえるかもしれないが、たとえば、これはアンケートなどで「今気分は優れていますか?」「

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    syounagon 2022/02/21
  • 佐藤優/杉山剛士『埼玉県立浦和高校 人生力を伸ばす浦高の極意』読了 - はてなブログ大学文学部

    久々に新書を読んでみた。 以下、内容と感想をざっくりとまとめたい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー [内容] 現役浦高生とその母親に対して、OBである元外交官の佐藤優氏が「真のエリート」になるにはどうしたらいいのか、というテーマの講演をまとめたものとなっている。 佐藤優氏によれば、 人間力 ≒ 総合知 ということであった。 話は、「総合知」とはなにか、それを会得するにはどうすればいいのか、というテーマで進む。 大事な力は以下であるとされる。 ・英検準一級以上の英語力 ・数Ⅲまでの数学力 ・論理的思考能力 ・哲学史等の教養 僕の記憶では、上智大学の英文科に受かるレベルと準1級に受かるレベルはほぼ同じと記憶している。 また、世界標準ではTOEFLよりもIELTSのほうが一般的であるというお話であった。 佐藤優氏によれば、準1級を取ったあとにIELTSを取る

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    syounagon 2021/11/20
  • 徳倫理学の力量を問う - はてなブログ大学文学部

    落合陽一氏が語るように、当にテクノロジーの力によってのみ世の中は前に進むのだろうか。 であれば、何のために理数系以外の科目が存在するのだろうか。 例えば、この時代においては、もはや「徳倫理学」は暇人による暇人のための遊びなのだろうか。 この学問領域が現代に提出できるものは何であろうか。 「酒を飲まずにやってられるか」という状況があるから徳が効かないのか。 そもそも人間が弱いから徳が効かないのか。 社会構造が人間をミクロ単位で、摩擦熱のようなものを生み出し、それが火事となって何らかの犯罪事件や汚職事件を生むのだろうか。 という、途方もない問いを抱えつつも、面白いので考える日々だ。 つづく

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    syounagon 2021/11/17
  • 他人の視線が怖いときに考えるべきこと - はてなブログ大学文学部

    昔の自分がそうだった。 しかし今はそれがある意味「恥ずかしい」ことでもあったと思っている。 (視線を集める、そんなことはあり得ない、という意味で) そもそも、目立ちたがりの多い東京で目立つことなど不可能ではないか、、!! 目立とうとすればする程に「逆に」目立たない。それが東京ではないだろうか。 言い換えれば、0.0001%クラスの超人、偉人でないと目立つことは不可能と思われる。 もはや何をしても東京では目立てない。対比と同じで、少なからず地元では見られないような人々が存在する東京においては、もうなにをやっても目立つことはできない。 取るに足らない存在、というよりかは、人間の森なのだ。 どんな木があろうと、どこから見ても森である。 他人から「集中的」に視線をもらうことは事実上「不可能」に思える。 つづく

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    syounagon 2021/11/13
  • 価値と評価の相互作用について - はてなブログ大学文学部

    希少性に関する考察を深めていきたい nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 参考文献:ロバートテッカー『分析美学入門』勁草書房 2013年 価値の性質について、別の視点を考える。音楽で考える。 ・聴くことそれ自体を目的とする ・作業が進むように聴く、つまりは目的が道具的なもの。 などがすぐに挙げられる。 それに対し、評価の軸も複数存在することが考えられる。 仮に、 A・・目的としての音楽 B・・道具としての音楽 とすると、「評価」の軸は、 ・Aに対する評価 ・Bに対する評価 ・AかつBに対する評価 ・AとBが割合を持ったような仕方での評価 と導き出せる。 単純に2つ例に出しただけでも4通りの軸が出された

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    syounagon 2021/11/12
  • 考えるヒント25 - はてなブログ大学文学部

    うたた寝はアイデアの宝庫 こちらの続き nainaiteiyan.hatenablog.com 僕は確信し始めた。 うたた寝から現れてくる言葉やイメージは、普段考えていることを上手くまとめあげ、大事な部分を凝縮し、その絞り出した果実を与えてくれる。 うたた寝から生まれた記事が増えてきた。 僕は考えずにはいられなくなった。 一体何が起きているのだろう。 とても不思議だ。 つづく

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    syounagon 2021/11/11
  • 考えるヒント20 - はてなブログ大学文学部

    幸福の要素 「やりたいことは複合的」と書いた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 幸福もその可能性があるとみた。 「○○でありながら△△の状態」 「□□を持ちつつ、☆☆をも併せ持つ状態」など。 例えば、よくある話で、何もリスクを取らない事はリスクである、といったことが語られる。 これも幸福に似ているかもしれない。 幸福は個々、別々の形態を取るかもしれないが、やはり法律や細胞のように、肝心な要素は全員共通しているのかもしれない。 nainaiteiyan.hatenablog.com つづく

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    syounagon 2021/11/06
  • 動摩擦と体力について - はてなブログ大学文学部

    動摩擦についてはこちら。 nainaiteiyan.hatenablog.com 結論から書く。 「何もしないでいるよりかは、常に何かをしたほうが楽になる。」 という普遍的な法則があるように思われる。 体力⇒何もせず楽をし続けると長期的には体力がなくなり、少しの運動で苦しくなる。 仕事⇒何もせず楽をし続けると長期的にはスキルがなくなり、少しの不況で苦しくなる。 似たような例が多数あると思われる。 つづく

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    syounagon 2021/10/22
  • 色彩・逆説・フラクタル構造 - はてなブログ大学文学部

    うたた寝からヒントを得た記事です。 nainaiteiyan.hatenablog.com フラクタル構造シリーズです。 nainaiteiyan.hatenablog.com 僕は感じました。 白が最も明るい色だと勘違いしていましたが、暗闇になるとそうはならないような気がしたのです。 あくまでも個人の感じ方だとお考えください。詳しくは定かではないてすが、色が多様にあるなか、黄色が一番明るい色と言われています。 参考文献:城一夫『配色の教科書』バイインターナショナルより 暗闇になると白が黒に近づくわけですが、どうやら黄色はなかなか色が抜けおちないようなのです。 それは、もしかしたら、駅のホームが黄色い線である理由かもしれません。 夜でも最も目立つ安全な色は黄色だと思われます。 不思議だと僕は思います。 暗くすると逆説的に、相対的に明るくなる。 これはどうしてもメモに残したかったのです。 つ

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    syounagon 2021/10/17
  • リズム・生活・恋愛・フラクタル構造 - はてなブログ大学文学部

    フラクタル構造シリーズ。 nainaiteiyan.hatenablog.com 「○○ってあれに似てるよね」 僕はもはや、 似てる≒相似≒フラクタル構造 としか思えない。いや、そうとしか思わない。 例えば、音楽はまずリズム(3/4拍子や、ラップ等)という「形式」を基にメロディが構成される事が多い。 全体としては、Aメロ⇒Bメロ⇒Cメロ⇒Aメロ⇒Bメロ⇒Cメロ⇒Dメロのように。 そして人間の生活も同じことが多い。 僕の場合に当てはめると、 事⇒散歩⇒読書事⇒散歩⇒読書⇒ブログだ。 恋愛も相似している。 連絡⇒約束⇒デート⇒連絡⇒約束⇒デート⇒告白だ。 バイオリズムという言葉がある。 おそらくこれも相似だ。 つづく

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    syounagon 2021/10/16
  • (文化×歴史)/2 ≒社会言語学≒文化相対主義 - はてなブログ大学文学部

    という仮説を立ててみた。 社会言語学とは、社会を通して言語に迫ること。 英米のjusticeと、日の正義の最異については昨日記事にした。 nainaiteiyan.hatenablog.com 社会は歴史無しには語れない。つまり、社会言語学歴史文化を掛け合わせて、その共通項を探るようなものである。 文化相対主義も似ている。 価値は文化ごとに異なるという立場である。 近年は多様性にシフトしている。 言語学からもSDGsは見えてくると僕は考える。 つづく

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    syounagon 2021/10/14
  • 英米の「justice」と日本の「正義」は違う - はてなブログ大学文学部

    参考文献:仲正昌樹『いまこそロールズに学べ』春秋社2013年 ラテン語の「jus」は、「法、権利、正義」の意味が含まれているみたいです。 「justice」と「judge」はその派生だそうです。 端的にいえば、 justice⇒規範的≒客観的 正義⇒規範を越えた主観的なもの です。 アメリカは契約社会みたいですが、 つまりは合理性のある社会で、日みたいな「義理」「人情」のように、ビジネスに主観を持ちにくい傾向があると思うのです。 アメリカの方は物事をハッキリ言うみたいですが、やはりそれは制度的に客観性を重んじる文化故の事なんだな、と改めて思いました。 つづく

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    syounagon 2021/10/14
  • トリック・オア・トリック - はてなブログ大学文学部

    僕は今記事に仕掛けを組み込みたいと考えています。 端的にいえば、ブログの背景と同じ色で記事を書き、中身が見れない状態にし、期間限定でブログの背景の色を変えてオバケのように出てくるようなことをしたいのです。 ただ、どんな内容の記事が良いのかな、とまだ煮詰められていません。 ハロウィーンの頃にやる予定です。 つづく

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    syounagon 2021/10/14
  • 歴史・関数・思想・ベクトル - はてなブログ大学文学部

    僕は思いました。 歴史はあらゆる証言や遺物、文献を鑑みて事実を刻むプロット。 思想はプロットとプロットの間を繋ぐ曲線または直線。つまりは、事実と事実を説明するもの。 歴史だけでは世界の動き、ベクトルは示せない。静的なもの。 それが高校時代の僕に退屈さを与えていたように思います。 歴史と思想の相互作用で僕は関数をはじき出し、ベクトルを解明していきたいと思いました。 つづく

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    syounagon 2021/10/14
  • パニック発作・恐怖・酸素 - はてなブログ大学文学部

    パニック発作の経験から分かったことがあります。 コロナ禍で申し訳ないのですが、やはり「酸素」の有り難さを忘れている気がします。 パニック発作になると視野狭窄に陥ります。 「ヤバい×100」 人は「当たり前」を忘れるものです。 つまりは、「酸素に生かされている」ことを忘れます。 パニック発作と酸素には結びつきがあるわけです。 心拍数が上がる⇒短い呼吸が増える 100%おすすめ出来ませんが、究極的には「酸欠」になり、一瞬意識を失うことでパニックは消えると考えられます。パニック発作は死にません。 つまりは、「酸素の過剰摂取」とも受け取れます。 人は何故意識を失うのか。原理ではなく。 人には無意識が当に存在するのか。 やはり心理は不思議だと思うのです。 つづく

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    syounagon 2021/10/07
  • 人を見抜く方法。行為の分類から。恋愛に応用 - はてなブログ大学文学部

    人の行為は2つに分けられる。 「~のためにやる」 「~なのでやる」 参考文献 『解釈学的倫理学』 『ミシェル・セール』 これを恋愛に応用する。 間接的に聞いた方が効果的である。 直接聞いても見抜けない。 例) 「なんでプレゼントくれたの?」 と聞いてみる。 「なんとなく」「お前が欲しがっていたから」 しかしながら、音と建前があるので、言語だけでは見抜けない。 英語でいうならば、「Because」なのか、「For」なのか、ということである。 これをいかに間接的に問い、性を探るか。 かならずどちらかである。 つづく

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    syounagon 2021/08/24