連載目次 微分は関数が最小値を取るときのxの値を求めるために使えます。前回はその具体的な利用例として、最小二乗法による回帰分析を行う方法を紹介しました。しかし、取り扱った回帰式はy=axという単純なものだけでした。そこで「偏微分」を利用し、複数の説明変数があるときにも最小二乗法が使えるようにします。つまり、重回帰分析の方法を見ていこうというわけです。 そのために今回は、偏微分の考え方と計算の方法について簡単な例で見ておくことから始めます。続けて次回、偏微分を利用して重回帰分析を行う方法を紹介します。 目標: 偏微分の意味と計算方法を理解する 複数の変数があるような関数(多変数関数)を微分するときに、1つの変数にだけ注目し、それ以外は定数として扱うというのが偏微分です。簡単な例を示しておきます。
![[AI・機械学習の数学]偏微分の基本(意味と計算方法)を理解する](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/04afa3d77a7492c9ed8cfee1dfaeb5dc2baf9117/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fait%2Farticles%2F2007%2F14%2Fcover_news021.png)