「オラオラ!」「おとなしくしろ!」「静かにしてろ!」。 「みなさん見てください!」「警察が労働組合活動を弾圧しています!」 3月25日、卒業式が行われていた中央大学多摩キャンパス(東京都八王子市)構内は、駆けつけた約30人の警察官の怒号で一時騒然となった。大学構内でビラ配りなどの情宣活動を行っていた労働組合員14人が、建造物侵入の現行犯で逮捕されたのだ。中央大学生協と労組との7年にわたる労働争議のさなかの逮捕だった。 「これは警察権力による労働争議への介入であり、明らかに不当逮捕です」と声をあげるのは、今回逮捕された当事者の一人である吉田比呂子さん(54)。中央大学生協は、中央大学から学食・売店の運営や図書整理などの業務を受託する消費生活協同組合。吉田さんは93年から2005年まで、中大生協のパート職員として図書館に勤務していた。 ことの発端は2000年6月、吉田さんが直属の上司で