森 達也さん 映画監督 【プロフィール】 死刑存置か廃止かという議論以前に、この制度の意味が僕にはまったくわかりません。犯罪の抑止効果がないことは既に統計で明らかだし、何よりも現在の制度はすべて非公開ですから、抑止目的という理由は明らかな論理矛盾です。被害者遺族の心情を理由に挙げる人は多い。要するに敵討ちですね。でもじゃあ、例えば毎日二十人も死者が発生する交通事故の被害者がもし車社会を憎悪したなら、その場合に社会は車を廃棄できるでしょうか?できるはずがない。車は社会にとって必要だからです。要するに社会の都合です。 人は誰でも衝動や欲望を抱え、それを抑制しながら生きています。ところが犯罪被害者の場合は、復讐したいというネガティブな感情がなぜか肯定されてしまう。その憎悪を社会が共有しようとしています。でも実は、被害者遺族の深い悲痛や哀しみなど本当に共有できるはずがない。現実には便乗です。
Jan 8, 2006 ★ 森達也 『悪役レスラーは笑う』 岩波新書(新刊) (23) テーマ:社会関係の書籍のレビュー(95) カテゴリ:社会 感動の一大ドキュメンタリーである。 否。著者は、テレビ局のドキュメンタリー企画として売りこんだものの、ディレクターに難色を示され作らせてもらえなかった。だから、この表現は正確ではない。しかし、これ以外、どう表現できるというのだろう。 プロレスとテレビ。 戦後、蜜月関係を取り結び、 ナショナリズムと戦後復興を支えたコンテンツとメディア。 「空手チョップ」を武器にした、<日本の希望の星 力道山>。占領国アメリカからやってきた、白人レスラーたちの悪辣なファイトに堪え忍び、最後に蹴散らすその勇姿。国民は熱狂的に酔いしれた。正力松太郎は語った。「日本人に誇りと勇気を取り戻してくれた」。力道山は語る。「わしがプロレスに命を賭けたのは、…眠れる日本人の大和魂を
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