教育改革関連法、統制を強めれば子供を見ない教師が増える (田中 秀征=福山大学教授) 5月18日、教育改革関連3法案が衆議院を通過。審議の舞台を参議院に移した。これで同法案の成立は確実となり、参議院選挙では安倍内閣の一大成果として揚げられる見通しだ。 しかし、これによって教師がどう変わるのか。変わるとすれば、どこがどう変わるのかがもう一つ判然としない。ただ、法案を読んではっきり感じるのは、教育に対する官僚統制が強まるということだ。「いじめ」や「履修漏れ」などの不祥事を奇貨として、上からの統制を強めようとするかねての悲願を一気に実現したようにも見える。 安倍晋三首相がこの3法案の今国会提出を表明したのは、1月末だから、3月末の国会提出までわずかに2カ月。重要法案としては拙速のそしりを免れない。だから、国会審議での質問や答弁も練り上げたものになっていない。もっと教育現場の実情について、